スイカ爆発事件

スイカ爆発事件とは、中国の畑でスイカが次々と爆発した奇妙な現象のことである。

概要

2011年、中国の江蘇省丹陽のスイカ畑で、収穫期を迎えていたスイカが次々と自らはじけて割れ、
最終的に50ヘクタール分のスイカが破裂するという奇妙な出来事が起きた。
この出来事は日本のニュースでも取り扱われちょっとした話題になったが、
実はスイカの爆発というのはそう珍しい話でもない。
スイカの成長後期に高温多雨などの条件になると、外皮の成長以上に中身の肥大が進み、内圧が高まってスイカが破裂することはよくあることだとか。
また、店頭で購入し家の中に置いていたスイカが破裂したという事例もあるが、こちらは内部の腐敗によりガスが発生し、内圧が高まったことが原因と考えられている。

このようにスイカが勝手に破裂することはよくある話のようだが、もちろん江蘇省丹陽のスイカ畑の事件のように大量のスイカが破裂する事例はめったにない。
中国のスイカ農家では植物成長促進剤のホルクロルフェニュロンを散布することが多く、化学物質の作用と天候条件が重なったことが原因とみるのが妥当であろう。
(以前は日本のスイカ栽培でもホルクロルフェニュロンは使われていたが、現在は使用されていない。)

中国でのスイカをめぐる問題はこれだけにとどまらず相次いでいる。
割る前から白い泡が吹き出ているスイカの映像がネット上に投稿されて話題になったり、海南省の業者が生産・販売していたスイカ「黒美人」を食べた17人が食中毒になったり、
2016年には、安徽省阜陽市の農家で、10日余りのうちにスイカが2000個以上が破裂したり……。

利益を優先するため食の安全を度外視し、化学物質に依存する中国農業の体質があらためて浮き彫りになった
事件といえる。

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