スズキ・マイティボーイ 単語

スズキマイティボーイ

1.4千文字の記事

スズキ・マイティボーイとは、かつて鈴木自動車工業(現・SUZUKI)が生産・販売していた軽トラックである。通称「マー坊」。

概要

軽トラックと言っても、ベース2代目セルボである。そのセルボのBピラーから後ろを取っ払い荷台とした、ピックアップトラックの一種である。最大積載量は200㎏程度で、ガシガシ荷物を積んで運ぶ実用ではなく、2人乗りのパーソナルカーの趣きが強い。キャブの居住スペースはそれなりにあるので、普通軽トラックより快適ではある。シートフラットにはならないが、リクライニングができるスペースは確保されている。体がセルボよりさらに軽くなっているので、図らずもスポーティな乗り味になっている。

「金はいけどマイティボーイ」というキャッチコピーの通り、当時(1983年)としては最も価格の安い45万円で販売された。この45万円という数字衝撃的だった初代アルトの47万円より安価である。販売に関しては…売れなかった。金がないナウなヤングにバカウケするかと思われたが、同じデザインならセルボやアルトに行ってしまったからである。1988年にひっそりと販売終了した。

しかし、スズキの宿命であるが、その変態個性的なスタイル生産中止になってからイマい人たちを中心に人気爆発し、今なお高い人気を誇っている。状態やモディファイの状況によっては新以上の高値になる個体もある。

鈴菌コピペの1つにもちょろっと出てくる程に感染力が強く、ジムニースイフトスポーツキザシアルトワークスと並ぶ四輪からの感染の1つとなっている。後述の様な仕様にすれば一気に危険度が増す。

マイティボーイワークス

レストアに当たっては兄弟である初代アルトセルボ、フロンテのパーツが容易に流用できる。この辺りは部品の融通が利くので、あちこちでレストアの記事が載っているが、それに飽き足らず、ワゴンRなどのパーツを流用し、ブレーキディスクにして、安全性をあげたりする事もある。

また、エンジン形式さえあっていれば、アルトワークスエンジンでも書類上の煩雑な手続きを経ることなく移植する事が出来るので、F5ターボエンジン付きを移植するツワモノもいる。中には最新のK6をぶち込むケースもあり、この場合は普通車登録になってしまう事があるので注意。その名もマイティボーイワークスであり、軽い体に曲がる・止まる・走ると言う事で、格上のカモにする事も可である。

ジムニーボーイ

ジムニーにマイティボーイの体を乗っけたジムニーの足周りを移植したジムニーボーイというもある。元々はモーターショー用に用意されたコンセプトモデルであり、販されていないがそれを実現する変態ツワモノが見られる。チョイノリスカイウェイブ250をくっつけたと言う「チョイウェイブ250」のノリに似ており、異様な高がその存在感をいやがおうにも醸し出している。

フレーム特性上、ジムニー改造扱いになるので名はジムニー(正確にはベースの形式名)改となる。なので、足回りをSJ30にした場合は「SJ30改」となる。マイティボーイの体はこの場合はドンガラ扱いなので、マイティボーイの形式(SS40T)は反映されない。

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