フェブラリーステークス

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中央GI開幕・上半期ダート王決定戦
フェブラリーステークス
GI・東京競馬場・ダート1600m

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フェブラリーステークスとは、日本中央競馬会(JRA)が毎年2月に東京競馬場・ダート1600メートルで開催するGI競走である。

この記事では実際の競馬競走について記述しています。 この競走を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するレースについては 「フェブラリーステークス(ウマ娘)」を参照して下さい。

概要

1984～93年までは「フェブラリーハンデキャップ(GIII)」として開催され、94～96年までは「フェブラリーステークス」に改名の上、別定戦に変更されGIIに昇格。97年にJRA、ダート競走格付け委員会によってGIに昇格・格付けされた(97年時点ではJRAの独自格付けであり、98年より正式適用)。JRA初のダートGI競走である。

一年で最初に行われるJRAGI競走である。フェブラリー(February)の名の通り基本的に2月開催だが、99年度は1月31日に行なわれた。近い時期に国内に芝のGI競走がなく、また3月末に行われるドバイ・ミーティング(ドバイワールドカップ)遠征を見据えての芝馬のダート挑戦の初舞台となることも多い。

95年(交流元年)に始まった中央地方指定交流競走の一つでもある。地方前年のマイルチャンピオンシップ南部杯から始まるダートGI級競走シリーズ(MCS南部杯→JBC→チャンピオンズカップ→東京大賞典→フェブラリーステークス^[1])の最終戦であると同時に、およそ1ヶ月後に行われるドバイ・ミーティングの国内前哨戦であるため、毎年メンバーは中央・地方問わず揃う。

2020年代以降は、サウジアラビアの超高額賞金レース・サウジカップに遠征する中央勢が増えたことで「出走メンバーが薄くなっているのではないか？」と残念がられることもチラホラ。ただ、レースレーティング自体は（2025年時点で）過去3年の平均でG1基準の115は超えており、本競走のレベルが低くなったわけではない。
むしろ、フェブラリーSやチャンピオンズCの勝ち馬が翌年度の大目標にサウジカップを据えるケースが増えており、長い目で見ると「国内ダート最上位層のステップレース」として機能している節もある。

トピックス

2025年現在のところ、牝馬で勝利したのはグレード昇格前後を含めてホクトベガただ一頭のみ。

1999年度は人馬共に岩手競馬所属のメイセイオペラ＆菅原勲が勝利。日本競馬史上初めての「地方所属の競走馬・騎手がJRA・GⅠを勝利した」快挙となった。ちなみに騎手に関しては「中央所属馬に騎乗して」のGI勝利はその後に達成されているが、地方所属馬に騎乗してのGI勝利は未だに菅原騎手の他にいない。

2016年からはブリーダーズカップ・チャレンジシリーズに指定され、優勝馬に同年のブリーダーズカップ・クラシックへの優先出走権(＋登録料と輸送費の補助)が与えられるようになった。

2025年度は短期免許で来日したレイチェル・キングがコスタノヴァで勝利。女性騎手としてJRAの平地GⅠ競走を初勝利した（障害は前例あり）。

レース傾向

発走地点は芝の2コーナー引き込み線にあり、スタート～ダート第2コーナーまでの約150~180mが芝コースである。芝コース適性が皆無という馬は厳しいスタートを強いられることになるが、コース外側の方が芝部分が長いのでスピードが出やすく、過去のデータでも明確に外枠が有利になっている。逆にドバイへの前哨戦として出走してきた芝馬が人気を集めては飛んでいく光景も稀によく見られる。 

以前はスタートして直後に若干の左カーブがありゴチャつきやすいとの指摘があったが、2010年にダートコースへの引き込み線がほぼ直線に改修されている。

マイル戦といえば、芝では多く施行されている条件だが、ダートのマイルコースは中央競馬ではこのコースしかない。地方を含めても(特にダートグレード競走で)多く施行されている条件ではないため、コース巧者の激走がままある。

主な前走・前哨戦

競走名	格付	施行競馬場	施行距離	間隔	優先出走権
チャンピオンズカップ	GI	中京競馬場	ダート1800m	11週
東京大賞典	GI	大井競馬場	ダート2000m	8週
プロキオンステークス	GII	中京競馬場	ダート1800m	4週	1着馬
根岸ステークス	GIII	東京競馬場	ダート1400m	3週	1着馬

現在は4月開催だが、2023年までは1月に開催されていた川崎記念も前哨戦のひとつだった。

歴代優勝馬

• 回数についているリンクをクリックすると該当する動画に飛びます。
• 馬齢表記は現行表記に統一。
• 競走名は第1回から第10回まで「フェブラリーハンデキャップ」、第11回以降は「フェブラリーステークス」。

回数	開催日	競馬場	距離	優勝馬	性齢	所属	勝利騎手	勝ち時計
第42回	2025年2月23日	東京	ダ1600m	コスタノヴァ	牡5	JRA	R.キング	1:35.5
第41回	2024年2月18日	東京	ダ1600m	ペプチドナイル	牡6	JRA	藤岡佑介	1:35.7
第40回	2023年2月19日	東京	ダ1600m	レモンポップ	牡5	JRA	坂井瑠星	1:35.6
第39回	2022年2月20日	東京	ダ1600m	カフェファラオ	牡5	JRA	福永祐一	R1:33.8
第38回	2021年2月21日	東京	ダ1600m	カフェファラオ	牡4	JRA	C.ルメール	1:34.4
第37回	2020年2月23日	東京	ダ1600m	モズアスコット	牡6	JRA	C.ルメール	1:35.2
第36回	2019年2月17日	東京	ダ1600m	インティ	牡5	JRA	武豊	1:35.6
第35回	2018年2月18日	東京	ダ1600m	ノンコノユメ	騸6	JRA	内田博幸	1:36.0
第34回	2017年2月19日	東京	ダ1600m	ゴールドドリーム	牡4	JRA	M.デムーロ	1:35.1
第33回	2016年2月21日	東京	ダ1600m	モーニン	牡4	JRA	M.デムーロ	1:34.0
第32回	2015年2月22日	東京	ダ1600m	コパノリッキー	牡5	JRA	武豊	1:36.3
第31回	2014年2月23日	東京	ダ1600m	コパノリッキー	牡4	JRA	田辺裕信	1:36.0
第30回	2013年2月17日	東京	ダ1600m	グレープブランデー	牡5	JRA	浜中俊	1:35.1
第29回	2012年2月19日	東京	ダ1600m	テスタマッタ	牡6	JRA	岩田康誠	1:35.4
第28回	2011年2月20日	東京	ダ1600m	トランセンド	牡5	JRA	藤田伸二	1:36.4
第27回	2010年2月21日	東京	ダ1600m	エスポワールシチー	牡5	JRA	佐藤哲三	1:34.9
第26回	2009年2月22日	東京	ダ1600m	サクセスブロッケン	牡4	JRA	内田博幸	1:34.6
第25回	2008年2月24日	東京	ダ1600m	ヴァーミリアン	牡6	JRA	武豊	1:35.3
第24回	2007年2月18日	東京	ダ1600m	サンライズバッカス	牡5	JRA	安藤勝己	1:34.8
第23回	2006年2月19日	東京	ダ1600m	カネヒキリ	牡4	JRA	武豊	1:34.9
第22回	2005年2月20日	東京	ダ1600m	メイショウボーラー	牡4	JRA	福永祐一	1:34.7
第21回	2004年2月22日	東京	ダ1600m	アドマイヤドン	牡5	JRA	安藤勝己	1:36.8
第20回	2003年2月23日	中山	ダ1800m	ゴールドアリュール	牡4	JRA	武豊	1:50.9
第19回	2002年2月17日	東京	ダ1600m	アグネスデジタル	牡5	JRA	四位洋文	1:35.1
第18回	2001年2月18日	東京	ダ1600m	ノボトゥルー	牡5	JRA	O.ペリエ	1:35.6
第17回	2000年2月20日	東京	ダ1600m	ウイングアロー	牡5	JRA	O.ペリエ	1:35.6
第16回	1999年1月31日	東京	ダ1600m	メイセイオペラ	牡5	水沢	菅原勲	1:36.3
第15回	1998年2月1日	東京	ダ1600m	グルメフロンティア	牡6	JRA	岡部幸雄	1:37.5
第14回	1997年2月16日	東京	ダ1600m	シンコウウインディ	牡4	JRA	岡部幸雄	1:36.0
1997年(第14回)よりGIIからGIに昇格
第13回	1996年2月17日	東京	ダ1600m	ホクトベガ	牝6	JRA	横山典弘	1:36.5
第12回	1995年2月18日	東京	ダ1600m	ライブリマウント	牡4	JRA	石橋守	1:36.4
第11回	1994年2月19日	東京	ダ1600m	チアズアトム	牡5	JRA	本田優	1:37.8
1994年(第11回)よりGIIIからGIIに昇格
第10回	1993年2月20日	東京	ダ1600m	メイショウホムラ	牡5	JRA	柴田政人	1:35.7
第9回	1992年2月22日	東京	ダ1600m	ラシアンゴールド	牡4	JRA	蛯名正義	1:35.4
第8回	1991年2月16日	東京	ダ1600m	ナリタハヤブサ	牡4	JRA	横山典弘	1:34.9
第7回	1990年2月17日	東京	ダ1600m	カリブソング	牡4	JRA	柴田政人	1:37.2
第6回	1989年2月18日	東京	ダ1600m	ベルベットグローブ	牡6	JRA	郷原洋行	1:37.2
第5回	1988年2月20日	東京	ダ1600m	ローマンプリンス	牡7	JRA	増沢末夫	1:37.7
第4回	1987年2月21日	東京	ダ1600m	リキサンパワー	牡6	JRA	柴田政人	1:36.7
第3回	1986年2月15日	東京	ダ1600m	ハツノアモイ	牡5	JRA	大塚栄三郎	1:36.7
第2回	1985年2月16日	東京	ダ1600m	アンドレアモン	牡6	JRA	中島啓之	1:36.9
第1回	1984年2月18日	東京	ダ1600m	ロバリアアモン	牡5	JRA	吉永正人	1:40.1

関連動画

関連項目

• 競馬
• JRA
• 東京競馬場
• ダート(競馬)
• チャンピオンズカップ
• サウジカップ（同時期に開催）
• ドバイワールドカップ
• 競馬の競走の一覧

脚注

1. *2023年までは東京大賞典とフェブラリーステークスの間に、川崎記念が1月開催で行われていた。