大山鳴動して鼠一匹 単語

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タイザンメイドウシテネズミイッピキ

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大山鳴動して鼠一匹とは、ことわざである。

概要

事前に大騒ぎをしておいて、実際には大した結果にならなかったことを意味する。大山は「泰山」「太山」とも書く。

日本ことわざ、もしくは中国故事成語からと勘違いしている人もいるかもしれないが、元は古代ギリシャの時代にまで遡ると考えられ、には安土桃山時代に伝わったと考えられている。

由来

もとは古代ギリシャの時代に遡るとはいえ、この言葉が広く伝わるようになったのはアウグストゥス時代のローマ帝国で活躍した、ローマをディスった皮詩人、ホラティウスの著した『論(について)』にかかれている一節からだと考えられている。

原文の該当する一節は「Parturient montes, nascetur ridiculus mus」。直訳すると「山々が産気づいている。滑稽なことにが一匹産まれた」という意味合いになる。

なぜこのような表現がでてきたか。文脈を紐解いてみると、これはや山の作品を書くと約束しておきながら、それを守らずにしょぼい作品しかだしてこない作家を非難している。その皮として、大山という2つの要素を用いたこの言葉が、上記の成句となったわけである。もともとの意味では、確かに大騒ぎした割に大したことはないという結果は同じでも、大きな口を叩きながら大した結果を残せない大ホラ吹きを揶揄した言葉という点で現代の用例とは異なるのである(まさにホラティウス)。

元はホラティウスが考えたものではなく、もともと古代ギリシャイソップ寓話の一つに「山のお産」という山が大きく唸りをあげて、何事かと思って見に行ったら、が一匹でてきただけだったというあらすじの話があり、そこからとられたものだろうと推測されている。

ラティウスはウェルギリウスと並ぶ、ローマ帝国初期における大詩人の1人であり、古代から現代に至るまでラテン文学の要として、西欧文化史において大きなを持った。そのため中世近世を通してその解釈や翻訳が行われ、大学においても他の著名なローマ詩人と同じく講義の課題にも盛んに取り上げられた記録が残っている。

に伝わったのも16世紀頃と伝えられているため、恐らくはに来たキリスト教の宣教師の説法や持ち込んだ書物に書かれていた言葉をわかりやすく意訳して、「大山鳴動して鼠一匹」という言葉が成立したものと考えられる。

類義語

  • 拍子抜け
  • が出そうでも出ぬ

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