映画音楽のはじまりは1908年、サン=サーンスが『ギーズ公の暗殺』のために作曲した曲を付けたことだとされている。それまでの映画黎明期はモノクロで無音の状態であったが、サン=サーンスのように無音の状態で上映するのではなく、映画館でピアノやオーケストラで演奏し、音楽を付けようとする考えから映画音楽は生まれた。映画音楽黎明期は、専らクラッシック音楽を中心に作曲・演奏された。
こういった映画音楽のために作曲された曲のことを「劇伴」と呼び、映画や演劇などの付随音楽として、映画を演出するために発展してきた。
1920年代にはトーキー映画、いわゆる声がついた映画が上映され始めると映像と音声が同期できることにより、映画館で演奏する形式ではなく、セリフと同期させて映画を収録することが始まり、現在の音がミックスされて映画館のスピーカーから出る形へと進化していった。
また、トーキー映画のフィルムで画像コマとは独立に設けた音声用トラックのことを「サウンドトラック」と言い、作品のBGMや挿入曲、あるいはそれらが収録されたアルバムの事をも指すようになり、レコードやCDなどの記録メディアとして映画音楽を自宅などで聞くツールとして活用されてきた。
映画音楽を手掛けるのは、劇伴作家と呼ばれる劇伴の作曲を専門とした作曲家やチャーリー・チャップリンなどのマルチに映画スタッフの役をこなす監督や役者によってつくられてきた。
国内では、映画音楽を聴くことはおそらく足繁く映画館へとあしを運ぶものでなければ、テレビで聞くことが多いものであると推測される。番組のBGMを決める音響効果や選曲効果にとっては、番組につける音楽はボーカルがないインストルメント曲ほうが都合がいいことが多いため、映画音楽などの劇伴曲を番組に用いることは多い。そのため、見たことのない映画であっても有名な洋画作品であれば、聞き覚えのあると思うことも多いと推測される(例えば、スターウォーズの"STAR WARS theme"やE.T.の"FLYING THEME E.T."、ロッキーの"Gonna Fly Now"など)。
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最終更新:2024/12/11(水) 16:00
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