東根市立大森小学校とは (ヒガシネシリツオオモリショウガッコウとは) [単語記事]

東根市立大森小学校［ひがしねしりつおおもり―］とは、2011年 4月に山形県東根市に開校した公立（市立）小学校である。

概要

近隣にある「神町小学校」の児童数が増加したため、新たにこの小学校を開校する運びとなった。
当初は「東根市立さくらんぼ小学校」を名称として使用する予定であったが、再考することになり、10候補の中から大森小学校に確定した。
公募前の仮称は「東根市立神町北部小学校」。

校歌は、山形市出身の作曲家・服部公一に依頼し、「ひかる六つのさくらんぼ」として発表されている。
が、後述案件の関係で、校歌とすでに完成している校章の変更を製作者に依頼し、修正された。
（1番・2番の結びの歌詞「さくらんぼ小学校」→「さくらんぼ　大森小学校」、最後の歌詞「さくらんぼ小学校」→「大森小学校」）

校名について

2009年に一般公募により、同校の名称が「さくらんぼ小学校」に選定された。
しかし、その後某同人アダルトゲームサークル、およびそのウェブサイト名に酷似していたことが、2010年 2月に届いた匿名の電子メール2009年 12月末に、市役所若手職員（当時）からの指摘により発覚していたのであった。
市当局は、類似校名の有無は調査していたが、肝心の「web上における調査」を怠っていたことになる。
当初、市長は「校名を変更すればアダルトの世界を正当化することになる」「法律的には問題無い」などとして、変更しない方針であった。
しかし、2010年 9月9日になって「ネット社会の力の大きさを改めて知り、このままでは児童の安全を確保できない。」として、ようやく校名の変更へと方針を転換させたが、反対意見もあった模様である。
なお、新校名は最終選考から漏れた他の5候補から選定する予定であったが、いずれもアダルトコンテンツに関連する文字列であったため、新たに5候補を加えて選定し直した結果、近くの山の名前から「大森小学校」に確定した。

ちなみに、東根市への指摘メールは1日に30件以上（騒動当時）届いており「大きなお友達」からのほかに、保護者層からの指摘も目立ったようである。また、東京都内のインターネットセキュリティ会社は「必ず事前に類似名称について調査すべき」と述べた。

同人サークルの方が何年も前から名称を使っていたにも拘らず、市長はアダルトコンテンツを否定する立場から一貫して被害者であることを主張し続けた。特に記者会見での「交通事故に例えるなら、(向こうから)ぶつかって来たような感じだ」という発言には盛大にツッコミが入った。当該同人サークルからは「児童の安全を配慮し、サークル名の変更を視野に入れることも考慮しております」との声明を出されたが、市長側は対話自体を拒否している。

旧校名による影響

結果として校名を別の名称に変えた現在、そしてこの先の未来も、WikipediaやGoogle、そしてこの記事などで「本来付けられるはずであった学校名」について「忘れられる権利」はともかくとして、現行日本の国内法においては記録として連綿と残されてしまうため、将来的に卒業生がこの事実を知る可能性はある。
また、本来命名されるはずであった「さくらんぼ小学校」の文字列を興味本位で検索し、18歳未満の児童・生徒が、当該同人サークルウェブページのコンテンツにアクセス・閲覧してしまう可能性も排除できない。