依頼とは、頼むことである。
単純に「お願いする」と呼ばれることもある。
概要
人に用件を頼むことを指す。
ただし強制権限がないものも含むため広義。
悪く言えば他人をあてにする、「面倒だから(無償で)やって」と依頼する悪質な人間もいる。
依頼する理由
- 目的を達成するためのスキルを持っていない
- 目標を達成するスキルが不足しており、達成・完成品に確実性がない
- 目的を達成するスキルはあるが、達成するための時間・人員が不足している
- 目的を達成するスキルはあるが、プロ/職人に頼みたい
- 自分のスキルで十分に達成可能だが、金銭よりも時間を節約したい
- 非売品であったり、個人で材料調達・製造する事が困難なもの
- 役場/役所や、特定の施設/場所が必要なもの(交付・届出・製造・加工・処理など)
- 企業・組織内、個人間における目標達成のための協力・役割分担
必ずしも相手は依頼に対して同意・了承する必要は無いし、必ずしも金銭が発生する訳ではない。
もちろん実現不可能・管轄外な依頼などは断られる場合もある。
理論上は実現可能だが、莫大な費用・労力・時間が必要な場合や、違法性のある場合も断られやすい。
(→技術的には可能です)
契約
- 特に金銭の発生するものは「契約」とも呼ばれる
- 依頼書、契約書類が取り交わされる
- 条件・納期・資材・金額、保証人といった様々な要素が記載される
- 厳密には測量や採寸、下準備・打ち合わせ、見積書といった細かなものに枝分かれしていく
- 一般的に「店や会社で働く」のも労働契約・雇用契約である
- 既に店先に売っている品物を普通に買う場合等にはあまり使われない
- 売り切れた商品などの補充を頼む際には取り寄せ注文といった依頼になる
- 口約束でもその意思表示の合致(互いの合意)があれば契約は成立し効力が生じる
- 相手が誰であろうと、なんでも安請負してはいけないのはこのため
- 契約書類の作成・保管はもちろん、不正防止のために会話を 記録(録音) するのも有効である
もちろん、値段の安さばかり見ていると悪徳業者を掴まされる可能性もあるため、「面倒だからここで良いや」といった契約依頼は危険。必ず複数業者の比較・見積もりが安全。(近年はgoogleマップやAmazonでも店舗や施設・商品の評価レビューが見られる)
依頼文章
現代のビジネスメールにおいて、依頼メールを出すときは命令しているように受け取られることがないようにするため、お伺いを立てるような文章にすることが望ましい。特に急いでいない場合でも相手は気になるものなので期限(納期)はきっちり書いておく。
複雑な依頼によっては思っていたのと違う(コレジャナイ)にならないよう、メールだけでなく図表イメージを交えた綿密な打ち合わせも必要になる事もある。無料での見積もりを受け付けている企業も多い。
手間を省けるようカタログや企業ホームページによって、製品やサービス・設置例を1セットとして分かりやすく視覚化されている場合もある。
類語
- 依頼/お願いは「可能であればやってくれ」といったニュアンスがある(前述)
- 指示/指令・命令 …企業や軍隊、警察、消防など上位から下位へ強制権限のあるもの
- 「現場への出動を依頼する」だと「行きたかったら行ってくれ」のような意味合いも含んでしまう
- 店先で「俺が命令してるんだ、さっさとやれ」ではただの迷惑客か偉そうなクレーマーである
- 注文はさらに依頼より軽度なもの
- 依頼はされていないが空気を読んで対応する事は気遣い、悪い意味では忖度とも呼ばれる
- 逆に誰にも依頼せず、自分でそれを作ってしまうものに自給自足がある
フィクションにおける依頼
- 単純に依頼=ミッション/任務として扱われる場合も多い
- 冒険者ギルド(組合)などが人々の依頼を冒険者に斡旋していたりする
- 王様などから引き受けることは大体依頼と呼ばれている
- RPGでは、作中のクエストとして村人や一兵士の頼み事・困りごとを受ける事も多い。
- 達成によって金銭やアイテムを得るといった要素はRPG等では定番
- 討伐、運搬、収集、護衛、偵察など様々だが、協力が必要だったり運が大きく絡む事もある
- 依頼を受けるか否かを選択できるものから、ストーリー上勝手に受諾されるものもある
- 依頼の受諾は自由だが、結果的に手に入るアイテムやフラグ立てがゲーム進行上で不可欠な場合、結果的に依頼受諾を避けられない場合もあり、依頼内容によっては国内外問わず多くのユーザーに非常にウザがられる事態になったりする
- 協力プレイ等では現場で援護や回復・蘇生・スキル発動といった様々な依頼が行われる
- 作品によっては非合法な依頼も立派なシチュエーションである
ニコニコにおける依頼
ニコニコ大百科でも依頼記事がいくつかあるが、相手は人間でしかもビジネスと違って依頼を受ける側は何の利益も無いため、丁寧な言葉遣いを心掛けたい。逆にネタ切れやアイデア収集・鍛錬などでリクエスト募集が行われる場合ある。
中にはイラストなど「お仕事募集中してます!」とプロフィールに記載している方もいるので、金銭を支払って確実性を得るならそちらに依頼してみるのも手ではある。
断りづらい?
断れない人間というのは何かと都合が良いもの。
悪人からすれば無償でやってくれる/極めて安価で押し付ける事ができるため費用対効果が高い。
日本人の悪癖として
- 断ることが下手、断れない
- 断ること=恥ずべき事、相手に悪いといった思い込み、意識を持つ人もいる。
- 相手が頼ってくれている/困っているのだから断るのは悪いこと、といったもの。
- 断れない相手を洗脳・誘導することで詐欺やカルト宗教の被害に遭うケースもある。
- 豆腐メンタルであったり、コミュ障な人には難しいかもしれない。
- 気軽な依頼に対してまで真摯に応えすぎてしまう(するべきだという思い込み)
- 緊急性の全くないものまで早急・高品質な対処をしようとする。
- 悪質な場合、相手が断れないのを知ったうえで厄介事を無償で押し付ける(→同調圧力)
- 交渉下手で、安価/無償で短期間といった極めて不利な依頼条件を取ってくる場合もある。
- 譲歩すれば相手も譲歩してくれるはず…相手によるため、高望みして自爆するパターンも。
- いくら相手を思って譲歩しても、遠慮しない相手には逆効果、大赤字となる。[1]
- 安くて高品質・良質なサービスが当たり前、といった依頼側の意識の問題。
- ブラック企業/ブラックバイト、PTA、部活問題、クレーマーは日本人の断れない悪癖をフルに悪用してくる。(それぞれ項目参照)
- 「尽くすのが当然」「常識的に考えてこれが普通」「断れば多大な不利益がある」といった思い込みや常識をあらかじめ書き換えてきたり、不利益を直接または遠回しに示唆する。
…といった負の側面もある。
海外では(よほどの大金を払わない限り)割とサービスや応対が雑な場合も多く、日本のサービスに慣れているとカルチャーショックを受ける場合もある。[2]
トラブル予防
- 依頼主が悪質なパターン
- 依頼先が悪質なパターン
…といった2種類がある点も覚えておきたい。
当初は丁寧だったが、途中で化けの皮が剥がれて豹変するパターンも当然ある。口約束だけでなく、契約書の作成保管や記録・録音といった手段は有効な自衛策となりうる。中には録音するなんて嫌らしいという方もいるが、性善説で事前に手を打たない人間は良いカモである。
無料・安価で安請け負いしてしまうと、これが当たり前と後々も同じ価格を迫られるパターンもある。また悪い意味で「やりがい搾取」とも相性が良く、ゴリ押しの理由にされる場合もある。
関連静画
関連項目
脚注
- *海外との取引では譲歩しても普通に土足で踏み込まれ痛い目を見る企業も多い。「互いの空気を読む」「常にお互いを尊重」なんて価値観があまり無いため、よほどの恩義や思惑や得がなければ譲歩してくれない。
- *えらく雑なサービスにチップを支払わされる文化など。(ただしチップの額によっては急激に接客態度が良くなる)