板橋崩落事故とは (パンギョホウラクジコとは) [単語記事]

板橋崩落事故（판교 붕괴 사고）とは、2014年に韓国で発生した崩落事故。地下駐車場の換気口の蓋が崩落して、16人が死亡、11人が負傷した^[1]。換気口の落下事故は2013年や2009年にも発生しており^[2]、セウォル号等も引き合いに^[3] 韓国の安全不感症がもたらした典型的な後進国型人災といわれる^[4]。

概要

事故は2014年 10月17日午後5時20分、韓国京畿道城南市板橋テクノバレーのユースペース野外広場で開かれた第1回板橋テクノバレー祝祭における、韓国アイドルグループ「4Minute」の公演中に発生した。舞台下手前方に格子状の金属製の蓋がされた地下駐車場の換気口があり、その上で立ち見していた観客が崩落に巻き込まれ、20m落下して16人が死亡、11人が負傷する大惨事となった。^[5]。

コンサート続行: 事故直後、アイドルグループやスタッフは事故に気付いていたが「今事故が起きましたもっとも重要なのは安全です」「事故現場が落ち着いたら舞台を続けたいと思うのでみなさま安全に注意しつつ最後までおつきあいください」^[6]とアナウンスしてコンサートを最後まで続行するなど、初動対応が問題視された^[7]^[8]。
担当者の自殺: 事故翌日の朝、事故現場近くの路上で、京畿科学技術院の男性担当者が死亡しているのが発見された。男性は板橋テクノバレー祝祭の担当者で、前日に1時間20分ほど取調べを受け、帰宅後に自責感からテクノバレーの建物10階から飛び降り自殺をはかったものと思われる。なお、死亡直前に自身のSNSに遺書と思われる書き込みを残している^[9]。
責任逃れ: イベントの主催はイーデイリーと京畿道科学技術振興院と表記されていたが、毎月コンサートを支援してきた京畿道は今回の費用をまだ支払っていないことを理由に、主催者ではなく名義を盗用されたとしており、事故の責任を巡って当事者間で見解が異なっている^[10]。犠牲者遺族や被害者への賠償についてはイーデイリーと京畿道科学技術振興院が全額負担するが、分担の割合については話し合う予定。イーデイリーは、これとは別に奨学財団を作り、犠牲者の子供が大学を卒業するまで奨学金を出す事を決定した^[11]。
偽義人: 崩落に巻き込まれて転落したとする40代男性が救助が来るまでの間、怪我の身を押して救助を続けた「義人」として報じられたが^[12]、すべて偽りであり「なぜ嘘をついたのか自分でもわからない」としている^[13] 。