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永劫回帰とは、
ここでは、1について解説する。
経験が一回限り繰り返されるという世界観ではなく、超人的な意思によってある瞬間とまったく同じ瞬間を次々に、永劫的に繰り返すことを確立するという思想である。
ただし、ニーチェ本人は非常に直感的に漠然と語っているだけなのであまり細かいところは不明である。
輪廻思想とよく対比されるので、ここでも輪廻思想と対比しながら解説することとする。
これだけを聞くと輪廻思想によく似た内容に思われるだろうが、ループの扱いも目指すゴールも異なる。以降でそれぞれ詳しく見ていこう。
輪廻転生では、人は無数の転生を繰り返す。これは動物に転生することもあれば、人間に転生することもある。そしてそれは、前世でのカルマに影響されるものである。また、「生→死→次の生→…」と、生死を伴うものである点も見逃せない。
一方、永劫回帰では前世からの影響は考慮されない。前世があったかどうかもわからない。そんな状況で同じ状況、同じ出来事が永遠的に繰り返されるのである。ここでは単に「今の生」が繰り返される。寧ろ、「前回はこうだった」ということを知っていては同じ状況にはならないので、そんなことはわからない というのが実情かもしれない。
よくわからない人は「エンドレスエイト」を観てみるのも良いだろう。多分3話を観始めた辺りから、永劫回帰の考えるループについて理解できること請け合いである。
輪廻思想のゴールは、ループから抜け出すことにある。これを解脱と呼ぶ。つまりループは否定的なものとして扱われる。
一方、永劫回帰のゴールは、ループそのものの肯定である。今この生が何度来てもかまわない、それで良いのだと強く肯定することにある。つまり、ループは肯定的なものとして受け入れられるものである。
先程の「エンドレスエイト」の例に則れば、よく似た同じ話が繰り返されるのを見て、「早く話進まないかな」と考えるのが輪廻思想的発想、「これもアリかな」と肯定するのが永劫回帰的発想といったところだろう。多くの人は「これもアリかな」とか思える訳がない、と思うことだろう。それも当然のことで、ニーチェ本人も「それを引き受けられるのは超人のみである」と言っている。一般人にはやはり無理なことである。
創作の題材として無限ループが用いられることがあり、「ループもの」などと総称される。これら「ループもの」において多くの場合は、ループから抜け出すことを目指す話となる。あるいは、ループに囚われる事を恐ろしい事態として描いている。つまり「ループもの」での無限ループへの対応は輪廻思想的であると言うことができるかもしれない。
そもそも、永劫回帰的な態度で話が進んでしまっては話が進まないこと請け合いだろう。
掲示板
77 ななしのよっしん
2021/03/31(水) 03:07:31 ID: OdnqvOpwIr
永劫回帰を一言で言えば
選択肢のない一本道ADVゲームのようなもんだ
観測者が電源を入れてる間は何度も繰り返し、電源が切れるか観測者が飽きるか滅べば本当の意味で終わりだ
一度きりかもしれないし、回帰できる限度は世界を作ったか観測している神の根性次第という奴だ
どっちにしろ、この命題の果てを考えると頭痛がしてくるから困ったもんだ
78 ななしのよっしん
2021/04/15(木) 01:06:13 ID: GKhiBd7Dvd
転生してチートスキルでウハウハなんて題材が流行っているのを見ると
やっぱ永劫回帰を受け入れられる人間は少ないんだろうなと思う
79 ななしのよっしん
2021/06/20(日) 01:47:41 ID: JDdxL1C9nd
ぼく「頑張れば逆転ワンチャンあるかも、今回ダメでも来世はきっと」
?「そんなものはない、現実を受け入れて満足しろ」
個人的にはこういう解釈してる
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最終更新:2024/10/07(月) 02:00
最終更新:2024/10/07(月) 02:00
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