陰茎が苛立つとは、アニメ映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の台詞がYouTubeのAIにより誤変換された字幕である。
2021年に公開された同映画は、その公開前からプロモーションとして冒頭15分53秒の部分を公式YouTubeチャンネル「ガンダムチャンネル」にて無料公開していた。
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https://twitter.com/gundam_hathaway/status/1383617674186424322
この動画では日本語字幕を付けることができる。これは動画内の台詞をYouTubeのAIが読み取って字幕を自動生成したものなのだが、再生時間およそ9分時点において、「マフティー・エリン」と名乗る、ジャック・オ・ランタンのマスクを被ったハイジャック犯の台詞として以下のような字幕が生成されてしまったのだ。
悲鳴を上げるな
陰茎が苛立つ
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https://twitter.com/one_two_punch_/status/1383624431629574150
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https://twitter.com/ninjanohito/status/1383710513511559175
再生時点を該当シーンに設定したリンクはこちら(再生時間8:59時点)。
この台詞に至るまでの流れがわかる、少し前からのシーン開始時点に設定したリンクはこちら(再生時間8:13時点)。
実際に聞いてみるとわかるが、本来の台詞は「悲鳴を上げるな 神経が苛立つ」である。要するにAIが聴き間違えて生成した誤字幕なのだが、下ネタ好きのインターネットユーザーらの中でネタとして定着してしまったのだった。
「原作が富野由悠季の小説なんだし、それならこのくらいの台詞はありそう」とか、「立ちバックしてるシーン(誤解)があるならこんな台詞もあるかも」といった気持ちも背景にあったかもしれない。
また、「ちんちんがイライラする」というネットスラングが以前から既に存在していたことも、違和感なくこの珍字幕が受け入れられてしまう下地になったかと思われる。
ついでなのでそのネットスラング「ちんちんがイライラする」についても少し解説すると、要するに「性的に興奮し、陰茎が反応している」ことを表現した言葉であるようだ。「チンイラ」と略している例も少なくない。
「性的に煽ってくる女」「メスガキ」「わからせ」などの文脈で使用されている例も少なくなく、これは「腹立たしく思ってイライラするがそれと同時に性的に興奮する」ことを「ちんちんがイライラする」と表現したものかと思われる。
しかし「腹立たしく思う」こととは全く関係なく単純に「性的に興奮する」または「性欲をもてあます」事を指してこの「ちんちんがイライラする」が使用されている用例もある。これは「ムラムラする」という言葉の用法に近い。
このネットスラングがいつ頃どのように成り立ったのかの詳細は不明。本記事初版制作時にTwitterで検索した際には少なくとも2008年からは使用されていた(その検索当時の最古の使用例は既にその後削除されている。ウェブアーカイブはこちら)。
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最終更新:2024/11/06(水) 00:00
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