《Illusions of Grandeur》とは、マジック:ザ・ギャザリングのカードの1枚であり、クソレア悪魔合体の片割れである。
Illusions of Grandeur (3)(青)
エンチャント
累加アップキープ(2)(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。)
Illusions of Grandeurが戦場に出たとき、あなたは20点のライフを得る。
Illusions of Grandeurが戦場を離れたとき、あなたは20点のライフを失う。
「アイスエイジ」に収録されたレアカード。設置するとなんと初期ライフと同じ20点を獲得できる。
しかし、累加アップキープによるコストで長く維持することはできず、戦場を離れると20点のライフを奪うため結局差し引き0となってしまう。
登場してからずっとハッタリだけのクソレア代表格として扱われてきた。
このカードで実際何が起こるのかというと、「1-2ターンの間、行動を大きく阻害される代わりに受けるダメージを後回しにする」と言ったところである。
4マナのエンチャント、しかも維持コストがあるカードとしてはあまりにもヘボすぎた。
「アイスエイジ」の発売から3年ほど時が流れ、「ウルザズ・デスティニー」が発売されると1枚のカードが登場した。
ソーサリー
プレイヤー1人と、あなたがコントロールするパーマネント1つを対象とする。そのプレイヤーは、そのパーマネントのコントロールを得る。
ペナルティ能力持ちのカードを押し付けて嫌がらせをするためのカードである。
だが、このカードで嫌がらせをしようとする場合、
「嫌がらせに足るだけのペナルティ持ちカードをまず、自分で出さないといけない。」
「他に使い道がない《寄付》をデッキに入れないといけない。」
という2点の問題点があった。
《禁忌の墓所》(通常のドローの代わりに墓地から1枚カードを持ってくるエンチャント。墓地が空になると負ける。)を高速で出して押し付けたり、
《凡人の錯覚》(戦場に出ると10点回復するエンチャント。戦場から離れると10点ライフを失う。)でライフ回復しつつ、エンチャント破壊などで10点ダメージを与えるよわいコンボに使われたことがあったものの、総合的な評価は「クソレア」以外のなにものでもなかった。
主流のフォーマット「スタンダード」においてクソレアだったこの2枚は、より広い範囲のカードが使えるフォーマット「エクステンデッド」では同時に使えるカードであった。
そこで、クソレアとクソレアのニ身合体によりとんでもないことが起こったのである。
簡単に言えば《illusions of grandeur》を《寄付》すると相手は死ぬ。
《寄付》+《凡人の錯覚》のコンボはわざわざ《寄付》を使う割に10点しかライフを得られないし即死もさせられない、
《凡人の錯覚》を処理するために別途カードが必要、という2点で実用性が足りなかったのだが、
《illusions of grandeur》は
「獲得ライフは20点と莫大」
「戦場を離れる時のライフロスが20点と即死レベル」
「何もしなくてもそのうち勝手に壊れる」
「毎ターン対戦相手のマナを奪って反撃の芽をつぶす」
「一度押し付けられたら最後、《illusions of grandeur》を安全に処分する方法がほとんどない。」[1]
とまるで《寄付》のために生まれてきたかのような特性を持っていた。
そして、ここにもう1枚登場当時クソレア呼ばわりされたカードを追加することで三身合体が完成する。
《ネクロポーテンス》である。(ウルザズ・デスティニー発売時点ですでにトップレア扱いです。)
こうしてエクステンデッドに「ネクロドネイト」という悪魔が召喚されたのである。
これは、まず《ネクロポーテンス》を出したりドロー呪文を駆使して、《illusions of grandeur》を探す。
《illusions of grandeur》で20点のライフを獲得したので、今度は《ネクロポーテンス》で20枚引いて《寄付》を探す。
最後に累加アップキープを1回払って、《寄付》で《illusions of grandeur》を押し付けて終了、という流れで戦うデッキである。
相手の反撃はどうするの?という問いには簡単な答えがある。
「アイスエイジ」のカードが使えるということは次のセットの「アライアンス」も使える。
つまり、この時のエクステンデッドは《Force of Will》[2]が使える。
「ネクロドネイト」はあまりにもやりすぎてしまったので、《ネクロポーテンス》(あと《魔力の櫃》と《暗黒の儀式》)はあえなく禁止カードに指定されてしまった。
とはいえ、このコンボの強力さは《ネクロポーテンス》の禁止を受けてもなお健在であった。青単色や青赤の「トリックス」と呼ばれるデッキに形を変えて、エクステンデッドのローテーションにより《illusions of grandeur》が使用不能になるまで有力デッキのひとつして活躍した。
掲示板
1 ななしのよっしん
2015/03/21(土) 12:17:46 ID: jrL11QlX+W
記事立て乙(`・ω・́)ゝ
紙レア・ネタカードが化けるのもTCGの面白いところだな。
リシャポ然り、スケシ然り、マナ結合然り。
文字通り自分の手札を捨てるだけの空虚自身すらもそうだったんだもの。
だが蒼ざめた月、テメーはダメだ
2 ななしのよっしん
2022/02/16(水) 15:05:56 ID: 2wCjMLZclc
今のルールだとライフゲインに対応して破壊されるとライフ20点を先に失って、そこでライフ0以下になると負けになるみたいだね
3 ななしのよっしん
2023/04/19(水) 00:01:53 ID: sPAykGtKKj
>>1
蒼ざめた月は青のカードなのでウィルのコストにできる、よってカスレアとは言えない(言う
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最終更新:2024/05/06(月) 09:00
最終更新:2024/05/06(月) 09:00
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