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アグネスデジタル

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アグネスデジタルとは、超弩級の変態白井最強を実証した異能の天才である。

概要

デビュー前のエピソードからふるっており、牧場で彼を見初めた管理調教師白井最強寿昭師が生産者にいきなり「この馬、売るのか?」と挑発し、日本に売る気のなかった生産者をねじ伏せて買い付け、
その後クールモアのエージェントが好条件の商談を持ち込んだが生産者は「そのcoltはMr.Shiraiに売約済だ、帰りな」と言い放ったという逸話がある。
しかしながら、白井師に「なんでこんな見栄えしない馬買うんです?」と疑問を投げかける現地関係者もいたという。 確かに、馬体は小さめであんまり見栄えはしないタイプであった。しかし白井師は「60頭は見たが一番気に入った、走るぞ」と信じてやまなかった。

デビューから3歳秋まではダートを中心に走り、当時統一GⅡの全日本三歳(旧馬齢表示)優駿など重賞を3つ勝ったがGⅠではボロ負けしたり、春に少し挑戦した芝でもイマイチとムラのあるダート馬という扱いであった。
しかし、突然NHKマイルカップ以来の芝のレースとなるマイルチャンピオンシップに登録。 芝では未勝利だったので負けに来たんですか?と疑いたくもなる、常識的に考えると謎のチョイスであったが
常識外の凄まじい末脚を繰り出しレコードタイムを記録、大勝利を収めた。京都を知り尽くした鞍上のベテラン的場均に最後のGⅠ勝利を淀でプレゼントしてみせた。 白井最強。
古馬になってからも期待されたが年明け初戦の京都金杯で球節を痛めたため春は完敗続きで、一発屋の烙印を押され忘れられた。…それが間違いだったと気づくのは、この年の秋のことである。

2001年より、一部の内国産馬のみで争われていたGⅠが○外にも少ない枠ながら解放されていた。その申し子であるクロフネが天皇賞(秋)出走を表明していた。地味に○外である当時の最強馬テイエムオペラオーのライバルメイショウドトウが賞金的に一枠を埋めるのは確実であり
もう一枠しかない○外出走枠はクロフネで決まるか…と思われたが、秋になって復調し日本テレビ盃とマイルチャンピオンシップ南部杯を連勝、賞金でクロフネを上回ったアグネスデジタルが直前になって出走を表明。哀れクロフネは除外となった。
競馬ファンは激怒した。「クロフネの可能性を駄馬が摘んだ」「ダートのマイラーに用はねぇよ」など罵詈雑言が乱舞し、分析するにしても「2000m以上で実績がないから」「広い府中ではなおのこと持たない」「そもそも春に府中でいいとこなしだった」などなど常識的にはまず勝ち目なし…つまり、可能性低いのに枠を埋めに来たヒールになってしまったのである。
しかしデジタルと白井師はそんなことは意に介さない。馬場の状況を見切った白井師の秘策「観客席に向かって走れ(訳:大外に出せ)」がピタリとハマり、世紀末覇王テイエムオペラオーに落日を告げる豪脚で撫で斬り快勝。競馬ファンや関係者を呆気にとらせた。やはり白井最強。
ちなみに、前日の武蔵野ステークスにてクロフネがダートで伝説を始めたことはあまりに有名。 
次走には海外遠征となる香港カップを選択。今度はスローペースを見越し前につけるとそのまま抜け出し快勝。天皇賞(秋)がフロックなどではないことを満天下に示し
香港カップの前に行われた香港ヴァーズをステイゴールド、香港マイルをエイシンプレストンが勝利し香港国際競走デーを日本馬が席巻する大トリとして恥ずかしくないレースを見せた。香港スプリントでダイタクヤマトとメジロダーリングが完敗してるとか言うな。 
余談だがステイゴールドの劇的勝利ばかり言われるため、白井師は「劇的だからってなんなんだ!ウチのデジタルがいっちゃん強い勝ち方したやろ!(要約)」とキレちゃったとか。愛馬の名誉を重んじる白井最強。

2002年初戦のフェブラリーステークスも快勝しGⅠ4連勝を飾る。盛岡ダート→府中芝→シャティン芝→府中ダートと競馬場が変わろうが馬場が変わろうが意に介さず連勝するさまから、超弩級の変態オールラウンダーとしての名声を確かにした。 
そして、ドバイワールドカップへ遠征したのだが…香港でのトランジット失敗でやつれ果てるという計算外のアクシデントで調整が間に合わず離された6着に敗れてしまう。
しかし次走シャティンのクイーンエリザベス2世カップでは見事に立て直し、この勝利で香港魔王の異名を取るエイシンプレストンにこそ先着されたが2着に食い込んで見せたが…体調の悪化に歯止めがかからず以後2002年は全休となった。 

そしてシャティンでのレースから一年後、名古屋競馬場のかきつばた記念で復帰。4着に敗れたが体調は上向き次走に選んだ春の大目標安田記念ではレコード駆けで快勝。GⅠ6勝目を記録した。
その後は燃え尽きたかのように凡走を繰り返し引退。種牡馬入りした。
当時中央と統一で行われていたマイルGⅠを全勝してみせるなど、やはり本質的にスピードの勝ったマイラーだったことは疑いないが柔軟に距離をこなし、馬場や競馬場を選ばない器用さや精神の強さは特筆すべきモノであろう。まさに変態。
そして馬体など見た目に惑わされず、彼を見出した白井師はやはり最強。

種牡馬としては全体的に良績がダートに寄ってはいるが、芝もなかなかこなせる産駒を出しており、意外にも堅実なタイプである。しかしながら自身のような変態性を感じる オールラウンダー性を備えた一流馬はまだ出せていない。これからに期待したいところ。

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関連項目

  • 白井最強
  • クロフネ
  • テイエムオペラオー
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