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ロージズインメイ

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ロージズインメイ(Roses in May)とは、2000年2月9日生まれのアメリカの競走馬である。黒鹿毛の牡馬。

主な勝ち鞍
2004年:ホイットニーハンデキャップ(GI)ケンタッキーカップクラシックハンデキャップ(GⅡ)コーンハスカーブリーダーズカップハンデキャップ(GⅢ)
2005年:ドバイワールドカップ(GI)

概要

父Devil His Due、母Tell a Secret、母父Speak Johnという血統。

父Devil His Dueは41戦11勝・重賞9勝(GI5勝)。その父Devil's Bagの産駒には*タイキシャトルなどがいる。

母Tell a Secretは49戦9勝、GⅢで2回2着がある馬。

母父Speak Johnは1958年生まれのプリンスローズ系(セントサイモン系)種牡馬。2000年生まれの馬の母父にしては微妙に古い気がするが、実際Speak Johnは1985年の北米リーディングブルードメアサイアーである。

ケンタッキー州のマルゴーファームで生産され、最終的にラムジー夫妻[1]の所有となり、デイル・ローマンズ調教師に預託された。

戦績

3歳(2003年)

ロージズインメイ(Roses in May)とは、5月の薔薇という意味である。アメリカ競馬を象徴するケンタッキーダービーの優勝馬に薔薇のレイ[2]が贈られることに因んで名付けられたのであろうが……デビューはかなり遅れて3歳5月[3]のダート7ハロン[4]戦。折りしも同日に同競馬場でケンタッキーダービーが行われているタイミングであった。しかも最後方からの競馬で3馬身差の2着。

同月のダート8.5ハロンの未勝利戦では逃げて5馬身差で初勝利を挙げたが、6月のダート8.5ハロン競走では逃げたが2馬身以上付けられて2着。と思ったら8月のダート9ハロンの競走では逃げて10馬身半差で圧勝した。

9月にはついに初重賞であるダート8ハロンのジェロームハンデキャップ(GⅡ)[5]に出走。ここまではパット・デイ騎手鞍上だったが、ジョン・ベラスケス騎手に変わり、前走の圧勝もあってか3番人気に支持されたが、結果は中団後方からの競馬で9頭中6着に終わった。

4歳(2004年)

4歳初戦は4月のダート8.5ハロンの競走にジェリー・ベイリー鞍上で出走し、逃げて12馬身差の圧勝。

5月にはダート8.5ハロンのオプショナルクレーミング競走[6]にデイ騎手鞍上で出走し、単勝1.1倍の圧倒的人気に応える5馬身差の逃げ切り勝ちを挙げた。

続いて7月には、ダート9ハロンのコーンハスカーブリーダーズカップハンデキャップ(GⅢ)に出走。マーク・グイドリー騎手を鞍上に2番人気に支持されると、やはり逃げてデイ騎手騎乗のPerfect Driftを1馬身半差で破り重賞初制覇となった。

8月にはダート9ハロンのホイットニーハンデキャップ(GI)にエドガー・プラード鞍上で参戦。6番人気で迎えたレースは、他の逃げ馬がいたため番手で進めて最後は激戦の末再びPerfect Driftをハナ差で破る形でGI初制覇となった。

9月には、以降最後まで騎乗するベラスケス騎手鞍上でダート9ハロンのケンタッキーカップクラシックハンデキャップ(GⅡ)に出走し、1番人気に支持されると逃げて4馬身差で勝利した。

10月にはダート10ハロンのブリーダーズカップ・クラシック(GI)に出走。ここは流石に5番人気となり、番手で進めたが逃げたGhostzapperには3馬身付けられる形で2着。

5歳(2005年)

5歳初戦は2月に行われるダート9ハロンのドンハンデキャップ(GI)[7]に出走。Saint Liam[8]と先頭を争ったが、最後は3馬身以上離されて2着。

3月にはダート2000mのドバイワールドカップ(GI)に遠征。出遅れたがなんとか先行し、最終的に2着に追い込んだDyneverに3馬身差をつけて勝利した。

その後は中東からも購入のオファーがあったが、日本人に権利の8割以上を売却したということが5月に発表された。オーナー曰く、*サンデーサイレンスを出したヘイロー系だったのが関心を惹いた要因だったのではとのことで、秋にはブリーダーズカップ・クラシックへの出走に加えジャパンカップダートへの出走の可能性があることなども明かされたものの、8月に屈腱炎を発症してそのまま引退となった。

種牡馬入り

日本人の正体(?)は総帥の異名で知られる岡田繁幸であることと、ついでに社台ファームの吉田照哉も購入に協力したことが7月には判明していたが、2006年から岡田の経営によるビッグレッドファームで種牡馬として繋養された。

種付け料は400万円に設定され、初年度は種付け数192頭、2年目は153頭、3年目には150頭を集めたものの、4年目の産駒デビュー後は種付け料にしては不振だと思われたのか66頭に激減。

5年目の2010年には200万円に値下げされたものの34頭のみとなり、6年目の2011年には80万円にまで値下げされると75頭に回復した。

7年目の2012年には70万円に値下げされたが、コスモオオゾラが弥生賞を勝つなどした影響か種付け数が150頭にまで増加した。8年目には138頭、9年目には97頭、10年目には70頭、11年目には67頭と推移していたが、12年目の2017年には50万円に値下げされて67頭。13年目は59頭、14年目は31頭、15年目は40頭、16年目は16頭、17年目は12頭、18年目は7頭、19年目の2024年には3頭となった。2024年時点で24歳という高齢[9]であり、2025年2月に種牡馬引退が発表された。種牡馬入り当時には引退後の帰国条項が定められているという情報もあったが、引退直後の3月4日にビッグレッドファームにおいて死亡した。

この後ビッグレッドファームで導入された輸入種牡馬としては、英セントレジャー馬*コンデュイット(2010年~2015年)、米二冠馬*アイルハヴアナザー(2013年~2018年)、*ベンバトル(2022年~)がいるものの、前2頭は2024年現在既に帰国済みであり、改めてロージズインメイの繋養期間が長かったことが窺えるかもしれない。

また、産駒としては2024年現在唯一のGI級勝ち馬ドリームバレンチノが種牡馬入りしている[10]

母父としてもある程度の成果は収めているが、特にビッグレッドファームで繋養されているゴールドシップとの配合はオークス馬ユーバーレーベンを筆頭に成果を収めていることからニックスだと言われることもあり、一部では金薔薇配合などとも呼ばれている。

血統表

Devil His Due
1989 黒鹿毛
Devil's Bag
1981 鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Ballade Herbager
Miss Swapsco
Plenty O'Toole
1977 黒鹿毛
Raise a Cup Raise a Native
Spring Sunshine
Li'l Puss Noble Jay
Li'l Sis
Tell a Secret
1977 黒鹿毛
FNo.1-a
Speak John
1958 鹿毛
Prince John Princequillo
Not Afraid
Nuit de Folies Tornado
Folle Nuit
Secret Retreat
1968 鹿毛
Clandestine Double Jay
Conniver
Retirement Royal Gem
Marie J.

クロス: Double Jay 5×4(9.38%)

主な産駒

記事のある馬は太字。

2007年産
  • ドリームバレンチノ (牡 母 コスモヴァレンチ 母父 *マイネルラヴ)
    • 2014年JBCスプリント(JpnⅠ)、2016年東京盃(JpnⅡ)、2012年函館スプリントステークス(GⅢ)、2013年シルクロードステークス(GⅢ)、2013年兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)
2008年産
  • サミットストーン (牡 母 *タイキアプローズ 母父 Devil's Bag)
    • 2014年浦和記念(JpnⅡ)
2009年産
  • コスモオオゾラ (牡 母 マイネシャローナ 母父 *コマンダーインチーフ)
    • 2012年弥生賞(GⅡ)
  • マイネルバイカ (牡 母 スギノセンヒメ 母父 *フォーティナイナー)
    • 2015年白山大賞典(JpnⅢ)
2013年産
  • ウインムート (牡 母 コスモヴァレンチ 母父 *マイネルラヴ)
    • 2019年さきたま杯(JpnⅡ)、2018年兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)
2014年産
  • ローズジュレップ (牡 母 タニノジュレップ 母父 *コロナドズクエスト)
    • 2016年兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)
  • ローズプリンスダム (騸 母 クリスチャンパール 母父 *シンボリクリスエス)
    • 2017年レパードステークス(GⅢ)
2015年産
  • クレイジーアクセル (牝 母 ベアフルート 母父 サクラバクシンオー)
    • 2019年クイーン賞(JpnⅢ)
2019年産
  • ホウオウルーレット (牡 母 オメガフレグランス 母父 ゴールドアリュール)
    • 2025年シリウスステークス(GⅢ)

母父として

2015年産
  • マイネルファンロン (牡 父 ステイゴールド 母 マイネテレジア)
    • 2021年新潟記念(GⅢ)
2017年産
  • マイネルグリット (牡 父 スクリーンヒーロー 母 マイネショコラーデ)
    • 2019年小倉2歳ステークス(GⅢ)
2018年産
  • ユーバーレーベン (牝 父 ゴールドシップ 母 マイネテレジア)
    • 2021年優駿牝馬(GⅠ)
  • クリノドラゴン (父 アスカクリチャン 母 クリノクレオパトラ)
    • 2022年浦和記念(JpnⅡ)
2020年産
  • マイネルエンペラー (牝 父 ゴールドシップ 母 マイネテレジア)
    • 2025年日経賞(GⅡ)
2021年産
  • コガネノソラ (父 ゴールドシップ 母 マイネヒメル)
    • 2024年クイーンステークス(GⅢ)

関連項目

  • 競馬
  • 競走馬の一覧
  • 2003年クラシック世代

脚注

  1. *同時期には自家生産したKitten's Joy(*ジャンダルムなどの父で北米リーディングサイアー)も所有している
  2. *ケンタッキーダービー馬*サンデーサイレンスは当歳の時に、見た目の悪さと走りそうにないという印象から「薔薇のレイが似合うのは、墓に入った後だけ」と言われたとか。
  3. *因みに高祖父のHail to Reasonはなんと2歳1月にデビューしたとか。
  4. *1ハロンは約200m。
  5. *GIだった時代もあるが2024年現在はリステッドのジェロームステークスとなったようである。
  6. *クレーミング競走は出走馬を売却するための競走であるが、オプショナルと付いているようにこの競走のロージズインメイは売却目的での出走ではない。
  7. *ペガサスワールドカップ誕生に伴い、2016年を最後に開催されていない。
  8. *父はHalo産駒のSaint Ballado。父は13歳で、代表馬でGI4勝の本馬に至っては種付け1世代のみの6歳で亡くなったため、系統としては2024年現在衰微している。
  9. *因みに種付けした繁殖牝馬3頭の父はキタサンブラック(2012年生まれ)、ロードカナロア(2008年生まれ)、キングカメハメハ(2001年生まれ)と年齢が全てロージズインメイを下回っている。
  10. *サミットストーンも種牡馬入りしたが種付け2頭で産駒なし。
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