離とは (リとは) [単語記事]

離とは、易における八卦の一つ。☲。方角としては南を表し、火を表す。また六十四卦の一つ（離為火）。

中国語圏の人名でもある。

漢字として

離

意味: 鳥の名、罠にかかる、離れる、散り散り、別れる、という意味がある。また易の卦の一つ。; 説文解字（段注本）には「離黃、倉庚なり。鳴くときに則ち蠶生ず」とあり、コウライウグイスのこととある。詩経・豳風・七月に「春日載（すなは）ち陽（あたた）かなり、鳴ける倉庚有り」とあり、その伝に「倉庚は離黃なり」とある。玉篇には「亦た鸝に作る」とあり、現在では黄鸝という。; 罠にかかる意味があるが、その意味では現在、罹の字を使う。; ほかに麗と通じて連なる、羅と通じて網、罹と通じて憂え、樆と通じて山梨、蓠と通じて香草、という意味がある。
字形: 形声で声符は离。なぜ離れるという意味が出たのかについて諸説ある。麗が通用したとする説、黐（とりもち）に鳥がかかるという意味から災難に遭う意味ができて、さらに離れる意味となったという説などがある。
音訓: 音読みはリ、訓読みは、はなす、はなれる、かかる、うぐいす。
規格・区分: 常用漢字である。JIS X 0213第1水準。
声符: 離を声符とする漢字には、蘺、籬などがある。
異体字: 簡体字は离。