・概要
1998年公開のアニメ版ポケットモンスター映画第1弾『ミュウツーの逆襲』の予告編として公開された動画である。
映画館でのみ流されたとされ、BGMにはアニメの3代目ED曲『ポケットにファンタジー(さち&じゅり)』。
ファンの間では、アニメ無印版のヒロインであるカスミが成長した姿で登場する動画として一部で有名。
アニメのVHS版の初期の数巻にしか収録されていないため、インターネットで初めてこの存在を知ったファンも多い。
また、この動画に関しては公式なアナウンスが存在せず、正確には「カスミが成長したらしき姿の女性」でしかない。
しかし動画の最後のアナウンスがカスミ役の声優の飯塚雅弓なのでイコールであると考えられている。
・登場人物
カスミ以外に、『ミュウツーの逆襲』の登場人物であるボイジャー(CV:小林幸子)という女性と、
ピンク色の髪の女の子が登場する。この女の子に関しては詳細は不明だが、
『ポケットにファンタジー』のPVにおいて登場した『じゅり』のアニメ版のキャラクターでは無いかという指摘がある。
また、トレーナーは不明であるがピカチュウが登場する。
・動画の内容について
風そよぐ草原の上に、カスミ、ボイジャー、女の子の3人が並んで座っている。
ポケモンの形に変化していく雲を眺めながら、まるで回想のように・・・サトシ達の旅の様子が描かれる。
女の子に微笑みかけるボイジャーとカスミ。仲良く手をつなぎながら歩き出す。
ピカチュウと抱き合う女の子。最後は再び草原の上で、周囲には沢山の子供たちが・・・
・何故このような内容の予告編が作られたのか?
映画本編をご覧になった方ならお分かりであろうが、動画の内容は映画とほぼ無関係と言ってよい内容となっている。
理由は定かではないが、『ミュウツーの逆襲』の脚本家の首藤剛志氏によると、
’本編にないシーンが予告篇にあるという指摘があったが、アニメは絵コンテで上映時間が決まるから、実写映画のように余ったシーンが作られることはない。余ったシーンが出るほど時間的にも経済的にも余裕がないのが普通である。
絵コンテは、脚本が決定稿になってから作られる。だから、本編にないシーンのある予告編があるとしたら、脚本が完成する前に作られたPR用としか考えられない。’
これは第2弾目の映画『ルギア爆誕』の有名な「命をかけてかかってこい!」という嘘予告に対して述べられたのだが、
本件にも適用するならばこの動画も単にPR用として作られたということだろう。
動画最後の「過激な映像表現をおさえて製作いたします」という文面は明らかにポリゴン事件を受けてのものと
考えられるため、ポケモンの健全性のアピールとしてこのようなイメージ映像が作られたのかもしれない。
あるいは『ポケットにファンタジー』のPVのただの流用の可能性も十分考えられる。
しかしながら、この後に作られる映画の予告編の数々は、本編に登場しないシーンというものは存在しても、
基本的にその映画の内容に沿った「通常の予告編」でしかない。本件の動画のような、
映画に登場しない人物まで登場する、明らかに毛色の違うアプローチの予告編は以降ひとつも公開されていない。
トゲピーの姿が存在しない等、本当にこの映像がポケモンアニメの時間軸における未来の姿として
描かれている可能性も、想像することは出来るかもしれない。
’『ポケモン』の世界を、サトシ(ひいては視聴者)の少年時代へのノスタルジーにしたかったのである。’
と述べているのだが、今となってはカスミの存在そのものがノスタルジーと呼べる状況にあり、
この僅か1分半の映像が、当時の視聴者にとって強いノスタルジーを呼び起こさせるのに一役買っている。
また、製作時期の都合だろうか、カスミの姿はゲームの金銀版(赤緑版の3年後)の容姿とも異なっている。
ゲーム版と同じジムリーダーとして収まった彼女が、アニメ版のカスミとしての独自性を保っている証左ともいえる。
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最終更新:2025/12/26(金) 18:00
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