日本のロックバンドACIDMANの3枚目のアルバム「equal」に収録されている曲「廻る、巡る、その核へ」の3DアニメーションPV。正確には始まってしばらくはその前奏とも言える「cps」というインスト曲で、1:33から「廻る、巡る、その核へ」となる。監督は(当時)クリエイティブプロダクション「P.I.C.S.」所属の映像作家西郡勲。DVD「Scene of equal」にて見ることができる。
正式な作品名は『short film 彩-SAI-(前編)/廻る、巡る、その核へ』(さらに細かく言うと「彩」の文字の前の鳥のマークが入る)この映像の前にインスト曲「彩 -SAI-(前編)」(後述)のPVが入り、合計で14分の長さの一つの作品となる。
始まり
最初からACIDMANのPVを作っていたわけではなく、6枚目のシングル「水写」から監督となった。実質的に出会ってからこの作品を作るまで1年も経っていなかったが、両者の感性がぴったりであったために意気投合し、この作品が作られるに至った。
彩-SAI-(前編)
シングル「水写」に収録されているインスト曲。DVDではこの動画の前に入る。当時の名称は「彩-SAI-(inst ver.)」であり、当時ボーカルバージョンは存在していなかったが、このアニメーションPVに触発され、ボーカルがある「彩-SAI-(後編)」が製作された。この曲はアルバム「equal」に収録されている。
これは夕方から夜に沈んでいく港町の中から色鮮やかな花火が次々と上がり、その中を一羽の鳥が飛んでいくというもの。
製作過程
もともとはシングル「equal e.p.」収録のインスト曲「talk」のためにミュージックビデオを製作していたが、絵コンテ段階の内容が「廻る、巡る、その核へ」にぴったりだったため、こちらのPVとして切り替えたという。
製作にはPhotoshopが使われている。製作人数は2人(最初は3人だったが途中で一人抜けた)、製作日数は3ヶ月とミュージックビデオとしては異例とも言える長期製作作品となっている。
内容
「輪廻転生」をテーマとしており、「彩-SAI-(前編)」に登場する一羽の鳥から始まる生命の巡りと本質を描いた壮大な作品。
受賞暦
- 2004年オーディエンス・チョイス・アワード受賞
- 2004年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞(ちなみに同年の同賞には宮崎駿監督の「ハウルの動く城」などがある)
- SPACE SHOWER Music Video Awards 05 BEST ROCK VIDEO受賞
- Vila Do Condo(ポルトガル映画祭)コンペ部門ノミネート
- クレモンフェラン映画祭 招待作品
- SICAF Animation Film Festival 優秀賞受賞
関連商品
- 1
- 0pt