サスペンスとは、小説や映画・ドラマ等の作品で受け手側に不安感や緊張感を与える事を主軸・主体に置いたもの、
というジャンルを示す言葉である。
概要
サスペンス【suspense】とは不確定要素から起こる心理的不安定感を意味し
(※“suspended”は宙ぶらりん状態。“サスペンダー”はズボン吊り)、
その後の展開が『犯人』や『動機・目的』・『原因』などが不明な事により先の見えない“不安定”な状態にさらされるものを指す。
ジャンルとしてのサスペンス
日本においては、“TVサスペンスドラマ”のイメージが非常に強く、[ サスペンス = 推理物 ] という誤解も多いが、
小説・映像作品などにおけるジャンルとしては[ サスペンス ≠ ミステリー ] である。
そもそも事件や謎が無くても真実や心理状態・未来が判らない事の不安感というのもサスペンスな状況をつくるものであり、
- 怪奇物、得体の知れないものから日常への回帰がテーマである “ホラーサスペンス” (“サスペンスホラー”とも)
- 現在には存在し得ない産物がもたらす危機との対峙がテーマの “SFサスペンス”
- 危険な恋や揺れ動く恋心から真実の愛を追い求めるストーリー “恋愛サスペンス”
- 過去の人物・事件を遺物・書物などや独自の解釈で解き明かす “歴史サスペンス”
- 謎を解くのは探偵にあらず、科学で怪奇から宇宙まで解明する “科学サスペンス”
- 謎に向かって何があっても突き進む、格闘・銃撃・爆発・謎能力 “サスペンスアクション”
- 引き返せない・抜け出せない、愛と罠と情欲が交錯する非日常 “官能サスペンス”
- “官能”はおっさんくさいし、“恋愛”よりもエロちっく・・・なのかも? “サスペンスロマン”
(歴史ロマンサスペンスや大正ロマンサスペンスはまた別物) - 退職してたり休暇だったりで旅先で色々情報集め、警察仕事しろ “旅情サスペンス”
- 登場人物の掛け合いやパロディなど、笑いの要素を盛り込んだ“サスペンスコメディ”
などなど、その様相は多彩である。
(※もちろん “歴史ロマンSFホラーアクション科学的恋愛官能サスペンス旅情ミステリー” のようなB級ごった煮も不可能ではない。)
世の中にはまだ知られていない《サスペンス》の世界がまだまだ存在することは創造に難くない。
※ちなみに『スリラー』は恐怖物のなかでもサスペンスとは対極らしい。ホラーとスリラーはごっちゃになってるっぽい。
TVサスペンスドラマ
サスペンスドラマを扱う(扱っていた)有名なTV番組は以下の通りである。
- 月曜ミステリー劇場(現・月曜ゴールデン)(TBS)
- 火曜サスペンス劇場(2005年に終了)(日本テレビ)
- 水曜ミステリー9(テレビ東京)
- 木曜ミステリー(テレビ朝日)
- 金曜エンタテイメント(現・金曜プレステージ)(フジテレビ)
- 土曜ワイド劇場(テレビ朝日)
サスペンスドラマあるある(※特に2時間ドラマ)
- 刑事や探偵でもないのに捜査に首を突っ込む。
- 主人公出演者には片平なぎさか船越英一郎か山村紅葉がいる。
- 列車を題材にした作品が多い。
- 温泉やグルメなど旅番組のような演出が多い。
- 最後は崖で犯人を追いつめる。
- 最後、主人公にピンチが訪れたときに、タイミングよく助けが入る。
関連動画
関連項目
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