ラッツ&スターとは、日本のドゥーワップグループである。
英語では『RATS&STAR』と表記する。
現在ではこのグループ名だが、かつては「シャネルズ」という名前で活動していた。
概要
顔を黒く塗った4人のボーカルと、トランペッターの5人編成が印象的なグループ。
ステージの中央に立つのは基本的に彼らだけだが、実際にはギターやベースなども参加していたため、ボーカルグループと言うよりはバンドと言った方がよい。
当初は10人で編成されており、後に7人体制へと変わった。
ドゥーワップとは、黒人のゴスペル合唱が、ジャズなどのポピュラーソングのスタイルを手に入れて誕生したスタイル。
これに強い影響を受けていたリーダーの鈴木が声を掛けて誕生した。
活動を休止してから既に30年近く、最後に集結してから15年以上が経過しているが、現在も一応、解散状態ではなく、休止状態とされる。
メンバーの現在の活動はまちまちで、ボーカリストとして活躍する人もいれば、タレント、プロデューサー、塀の中など多種多様。
代表曲は「ランナウェイ」「め組のひと」「夢で逢えたら」など。
ちなみに、デビュー当時こそ問題にならなかったものの、顔を黒く塗るパフォーマンスは、アメリカでは古くからタブーである[1](ただし、1981年の渡米時には顔を黒く塗るパフォーマンスを行っている)。ネットを介した国際的な情報共有が可能になった現代では、ラッツ&スターのパフォーマンスが日本国内のみのものであっても、海外から批判が起こりうるようになっており、このまま続けられるか/続けてよいものかについては議論の余地があると言える。[2]
メンバー
- 鈴木雅之
リーダー。個別記事あり。愛称はマーチン。
高い歌唱力を持ったリードボーカルとして活躍し、現在もソロボーカリストとして第一線で活躍中。
サングラスを外すことがほとんどないが、その姿がウェズリー・スナイプスに似ている。 - 久保木博之
トップテナー。現在は芸能界から離れており、元メンバーが集合する際にもその姿はほぼ見られないが、メンバーのブログなどでその姿が稀に確認される。 - 田代まさし
テナー。個別記事あり。愛称はマーシー。
もはや2ch・ニコニコ界隈では説明不要の男。グループではコーラスにとどまらず作詞・作曲・振付を担当、ソロ・シングルをリリースするなど活躍していた。休止後はタレント活動を開始し、その後はご存じのとおり。
ぶっちゃけ、彼の騒動さえなければとっくに再結成・再集結しているのではないかと言われる。 - 佐藤善雄
バス。
低音でボンボン歌っている人。インディーズレーベルの社長としても活動し、ゴスペラーズを発掘した。2006年には、鈴木や桑野と共に、ゴスペラーズとコラボした。異様に強い眼力が特徴。随一常識的な感覚の持ち主だったため、ギャラの管理などを一手に担っていたらしい。 - 桑野信義
トランペット。個別記事あり。愛称はクワマン。
ステージ中央に並ぶ5人の中では唯一顔が黒くない。これは、彼がイタリア系白人であると設定されているため。
お笑いタレントとしても活躍しており、ラッツやシャネルズの世代ではない人には、バカ殿で志村と絡んでいる爺やとしての印象が強いかもしれない。
当初はバックバンドだったが、グループが改名した辺りから、ボーカルの4人と共に並んで、ボーカルとトランペットを1曲の中で同時に担当することが多くなった。実は歌唱力が高い。
ここまでが、ステージ中央に並んでパフォーマンスをする5人。桑野以外は黒人という設定であり、顔が黒く塗られている。
- 出雲亮一
ギター。たまにコーラスも担当。現在は音楽スクールやインディーズレーベルを運営しているようだが、どちらも公式サイトが期限切れで消滅している。 - 須川泰男
ギター。85年に脱退し、現在は仏門に入っている。 - 高橋進
ベース。84年脱退。 - 新保清孝
ドラムス。たまにコーラスも担当。 - 山崎廣明
キーボード。84年脱退。
現在はミュージシャンとしての他、俳優やタレントとしてもマルチに活動している。また、田代との絡みが多く、彼が薬物で騒動を起こしてからも2人でイベントに出演したりしていた。
以上の5人は主に演奏を担当していた。芸能界とのかかわりが薄くなってしまった人が多く、足取りは不明瞭だが、いずれも音楽活動は継続しているようだ。2010年には、『&STARS』というユニット名で集結しライブを行った。
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関連項目
脚注
- *黒人差別華やかなりし西部開拓時代に行われた出し物「ミンストレル・ショー」を連想させるため。これは、白人が黒人の真似をして顔を黒く塗り、彼らを馬鹿にしたような内容の踊りや寸劇を行うもの。南北戦争後は黒人による出し物に変わっていったが、いずれにせよ、黒人に対するステレオタイプをネタにし、黒人差別を悪化させるものであったため、1960年代に公民権法が成立してからは、差別を悪化させるものとして規制され衰退していった。
- *実際に、2015年、フジテレビ系列『ミュージックフェア』で鈴木などの元メンバーとももいろクローバーZが共演し一緒に顔を黒く塗る予定だったのが、海外で批判の的になり、最終的に放送内容を自粛・変更することになっている。
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