八木沢荘六単語

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八木沢荘六（やぎさわ そうろく）とは、元プロ野球選手である。

概要

1944年12月1日生まれ。栃木県今市市(現：日光市)出身。製材所を営む家庭に生まれ、父親は今市市の市長を務めていた。

作新学院に進学。エースとして活躍し、2年時に春の甲子園大会に出場して2回戦で敗退。3年時にも春の甲子園大会に出場して、決勝戦では日大三高を完封で破り全国制覇を達成。その後作新学院は夏の甲子園大会も制覇し春夏連覇を達成したが、八木沢は夏の甲子園大会直前の検査で赤痢菌が検出されたため出場できなかった。

卒業後、早稲田大学へ進学。大学でもエースとして活躍し、在学中3度のリーグ優勝を経験、4年時に主将を任された。2度のベストナインに選出され、大学日本代表にも選出されている。

1966年、第2次ドラフトにて東京オリオンズから1位指名を受け入団。

入団3年目の1969年に一軍に定着。主にリリーフ投手として起用され、44試合に登板し3勝2敗、防御率3.60をマーク。翌1970年は43試合に登板し5勝4敗、防御率2.85をマーク。

1973年、リリーフとして安定した投球を見せ、勝率.875で最高勝率のタイトルを獲得。10月10日の太平洋クラブライオンズ戦では完全試合を達成している。リリーフ起用が殆どで規定投球回にわずかに足りない状況であった八木沢を規定投球回に到達させようと先発させた試合での偉業達成であった。なおこの日はダブルヘッダーであり、本来2戦目に登板予定であったが、1戦目先発予定であった村田兆治が首の違和感で登板を回避したため、八木沢が1試合目にスライドしての登板だったりする。

1974年からは先発投手としても起用されるようになる。同年8勝7敗2セーブ、防御率3.83という成績を残し、チームのパ・リーグ制覇と24年ぶりの日本一に貢献した。

1976年からは投手コーチ兼任でプレー。同年キャリアハイとなる15勝を挙げ、翌1977年は11勝を挙げ、2年連続で二桁勝利を達成。

1978年、シーズン途中に金田正一監督からコーチ就任を目的に引退勧告されたが、投手陣のリーダーであったこともあり選手たちから反発があり、現役を続行。同年は5勝6敗2セーブ防御率3.22をマーク。また、引退を勧告した金田監督は同年限りで退任となった。

1979年、4勝を挙げたが同年限りで引退。

引退後は古巣のロッテを始め、西武ライオンズ、横浜ベイスターズ、 読売ジャイアンツ、阪神タイガース、オリックス・ブルーウェーブ、東京ヤクルトスワローズ、社会人野球の東京ガス、独立リーグの群馬ダイヤモンドペガサスなど、様々なチームで投手コーチを務めた。また、コーチ業の合間を縫って解説者としても活動していた。

1992年には千葉ロッテマリーンズの監督に就任。伊良部秀輝を中心に、河本育之らが台頭したもののBクラスに低迷し、3年目の1994年シーズン途中に成績不振を理由に解任されてしまった。

現在は日本プロ野球OBクラブの理事長を務めている。

人物・エピソード

抜群の制球力を武器に打たせて取る投球で活躍した技巧派右腕。

7勝での最高勝率のタイトル獲得は史上最小勝利数記録となっている。また、ボールカウント3ボール無しでの完全試合達成はNPB唯一である。

現役を引退した1979年、チャーリー・マニエルの顎に投球を当ててしまい複雑骨折させてしまったが、この件を非常に後悔しており、アマチュア野球でもヘルメットのフェイスガードを使用できるようにしてほしいと訴えている。

気難しいことで有名な江夏豊が唯一信頼していたコーチでもある。

「荘六」という名前は陸軍大将の川上操六が由来である。

通算成績

投手成績

通算:13年	登板	完投	完封	勝利	敗戦	セーブ	ホールド	勝率	投球回	与四球	奪三振	失点	自責点	防御率
NPB	394	26	6	71	66	8	---	.518	1200.0	267	567	521	443	3.32

監督成績

通算:3年	試合	勝利	敗戦	引分	勝率
NPB	345	139	202	4	.408	Bクラス3回

獲得タイトル・記録

• 最高勝率：1回（1973年）
• 完全試合：1973年10月10日、対太平洋クラブライオンズ戦　※史上13人目

関連項目

• プロ野球
• 東京オリオンズ
• 西武ライオンズ
• 横浜ベイスターズ
• 読売ジャイアンツ
• 阪神タイガース
• オリックス・ブルーウェーブ
• 東京ヤクルトスワローズ
• 群馬ダイヤモンドペガサス
• 完全試合
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