騒音おばさんの真実とは、騒音おばさんは加害者ではなく、実は被害者であったとする"説"の事である。
たしかにこの説を採用すれば、騒音おばさんのあのような行動に対して一つの理由付けが出来る。
しかし、ソースが2ちゃんねるの書き込みとそれを引用した個人サイトしかないため、この説自体は仮定の話と言って差し支えない。
それらのサイトでは、ソースとして2ちゃんねるの書き込みのほかに、週刊新潮をあげている。だが、正しくは月刊誌の新潮45の2005年6月号『特別ルポ「ヒップホップ布団叩き騒動」 何が彼女をそうさせたか』である。
そしてその記事においても、騒音おばさんの実姉が『被害者に先に仕掛けられた。』とは証言しているものの、それ以上のことは書いていない。そのため、被害者が創価学会員であることなどの情報が確認できるソースは2ちゃんねるの書き込みのみである。
この説に限った話ではないが、情報源も事実関係も判然としない曖昧な情報を、さも真実であるかのように触れ回る行為は自粛すべきである。良かれと思った流した情報が、実際は関係各者の実情と乖離しており、かえって迷惑をかけるという構図は現実でもままあることである。
概要
実は事件の被害者夫婦は創価学会員で、容疑者・K(以下:おばさん)が創価学会の入信を断った為、被害者夫婦が報復としておばさんに対して嫌がらせを行っていたとする説で、創価学会とマスコミがこの真実を隠蔽し、おばさんを落とし込んだとする物である。
騒音おばさんの動画に、脈絡なく創価学会を誹謗する内容のコメントが多いのは、この説が原因である。
この説によると被害者夫婦はおばさんに対し、次のような嫌がらせを行っていたとされる。
尚、出典がテレビなどで確認できたものは太字で記した。
- 自治会の班長におばさんの娘を「きちがい」と言った
- 『盗み聞き』した事を、『近所に言い触らす』
- 『自作自演』による濡れ衣を着せ、『塀の落書き』で民事裁判を起こし勝訴
- 24時間監視カメラでおばさんの様子を撮影
- 近所30人を連れておばさん宅へ抗議
- 裁判で、判事から「塀の落書き」の一件を追及された途端、「頭が痛い」と突然倒れこみ、閉廷させた。
一方で、おばさんは
- 夫側の家系が原因で、おばさんを除く家族全員が難病を発症し、介護に追われていた。
(TBS「みのもんたの朝ズバッ!」より) - 被害者夫婦が引っ越してきた頃は、お茶を一緒に飲むなど至って普通の隣人だった。
(日本テレビ「ザ!情報ツウ」より) - 死んだ娘を「きちがい」と被害者夫婦に言いふらされた。自宅の鍵穴を塞がれた。
(法廷で証言) - 「被害者夫婦」以外の近所の住民には笑顔で挨拶したり、「申し訳ない」と、温和な対応をしていた。
(日本テレビ「ザ・ワイド」より)
であったという。
しかしながら、被害者側が創価学会の関係者であったという話の根拠はなく。2chで被害者が創価だという情報があるという曖昧な書き込みが勝手に真実という前提で広まったようであるが、そもそも平群町には創価学会や公明党の組織などはないし、学会員が多いという事実もない。
また当時の2chの背景として、悪の秘密結社のごとく何かと創価学会を黒幕に陰謀を唱えるのが流行っており。何かにつけては創価学会が裏で糸を引いておりマスコミがそれを隠蔽しているという風潮がこの件のみならずあちこちで見られた。
その後、フリー素材としての騒音おばさん人気と、2chでの創価やマスコミ嫌いからこの都市伝説はあちこちに拡散され、根拠が曖昧なままネット上の真実として広まった。しかしながら、事実として確認できるのは、騒音おばさんが自分も被害を受けていたと主張している点のみであり。被害者側が創価学会の関係者であるという話は、ネット上で尾ひれがつけられた情報である。
そのためこの都市伝説を解説したブログや動画等はいずれも根拠は、ネットで調べた或いは聞いた程度にとどまっている。
騒音おばさんの"真実"とされているが、確固たる情報源が「新潮45」だけに限られ、またそれも新潮社側も過去に「松本サリン事件」で被害者の河野さんを犯人扱いするなどの、歪曲した報道を行っていたため、一般的には信憑性に欠ける風説、或いは都市伝説として認知されているのが実情である。
外部リンク
- 奈良騒音事件。Miyoco被告が真犯人と思えば大間違い! (抜粋) - Internet Archive Wayback Machine, 2007年3月3日取得分 ※オリジナルは少なくとも同12日未明までに閉鎖)
- 創価学会の彼女との関係 2006年11月6日エントリ
関連動画
関連項目
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