有限会社エイワンとは、大平善道による企業である。ハンコやフォントの制作販売など、タイポグラフィ・ソリューション事業を手がける。いわゆる「独立系タイプファウンドリー」の先駆的な一つ。
概要
1969年、高校を卒業してから写植オペレーターとして仕事に従事していた大平善道が1978年に独立し創業。
元々写植事業を手がけており、社名は写植・フォントメーカーであるモリサワが1960年にリリースした写植書体「A1明朝」に由来する。彼はその書体のファンで、よくデザインに用いていた。モリサワから出されたA1明朝を紹介する広告では紙面の半分にわたってA1明朝について語るインタビューが掲載されており、その愛着が伺える。
1984年に法人化し、組版などを手がける傍ら、1986年「かなゼンゴシックB」をモリサワにライセンスし写植書体としてリリースした。
DTPに移行してからも書体開発は行われ、10年の開発年月を費やし1997年「ZENオールド明朝N R」を発表。これは広告の紙面などで活用され、2006年には5ウェイトのファミリーとなった。その後も欧文・和文の様々な書体を精力的にリリース。また、前述のかなゼンゴシックは「ゼンゴN」としてデジタルでもモリサワから提供されている。
近年は「HOUSE OF HANCO」というハンコ制作事全書体のGoogle Fontsへの提供を発表した。これまでにリリースされたエイワンの書体は全てオープンソース化され、SIL Open Font Licenseのもとで完全無料で利用できるようになっている。
書体
自社提供書体
- ZENオールド明朝Nファミリー [Google Fonts]
- ZEN角ゴシックNファミリー [Google Fonts]
- ZEN角ゴシックAファミリー [Google Fonts]
- ZEN丸ゴシックNファミリー [Google Fonts]
- 紅道 [Google Fonts]
- ZENアンチック [Google Fonts]
- 欧文書体
- 細く所々にクルクルと巻かれた表現がある「Zen Loop [Google Fonts]」、近未来な雰囲気を持つ「Zen Dots [Google Fonts]」、動物園の檻を意識したという何重かの線で描かれた「Zen Tokyo Zoo [Google Fonts]」がある。
他社提供書体
- ゼンゴN
関連動画
関連リンク
関連項目
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