エッシャー(Escher)とは、スイスやオランダに見られる姓。同姓の人物はいろいろいるが、単にエッシャーといった場合、一般的にはオランダの画家(版画家)、マウリッツ・コルネリス・エッシャーを指す。以下、本項で解説。
マウリッツ・コルネリス・エッシャー(Maurits Cornelis Escher , 1898~1972)とは、トリックアートで有名なオランダの版画家である。
概要
数学的、幾何学的な騙し絵を得意とする版画家。
おそらく日本のみならず、世界的にも最も有名なトリックアート作家であり、騙し絵の話題になれば、ほぼ確実に彼の作品が登場する。彼の名前が騙し絵の代名詞として使われることも多い。
1898年、レーワルデン生まれ。父はお雇い外国人として来日したこともある土木技師のジョージ・アーノルト・エッシャー。18歳のときに学校の授業で版画と出会い、初めは建築科で入学した美術学校で版画科に移って版画を学んだ。
初期は風景画や自然画を手掛けていたが、スペインに旅行した際にアルハンブラ宮殿の幾何学的な装飾に強い感銘を受け、ベルギーに移住した1930年代後半から幾何学的な表現に傾倒していった。
第二次世界大戦が勃発するとオランダに戻り、戦後は1953年の《相対性》(色んな角度に階段が伸びてるアレ)や1960年の《上昇と下降》(無限階段のアレ)、1961年の《滝》(滝と水路が無限に循環してるアレ)など、現在も知られる数々の代表作を残す。しかし1960年代からは体調を崩し、1972年に73歳で没した。
その特異な作風ゆえか、美術史の中で語られることは少なく、一般的な知名度の高さもあってポップカルチャーの文脈で語られることが多い。
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