チャンプカー(Champ Car)とは、アメリカ合衆国のオープンホイールカー関連の用語。
概要
- アメリカ国内のオープンホイールカー選手権(チャンピオンシップ)を戦う車両の通称。大きく分けて2つの時代に使われていた。
- 2003~2008年の間に開催された、オープンホイールカー選手権の名称。「チャンプカー・ワールド・シリーズ(略称:CCWS)。広義にはCART時代(1979~2008年)の選手権全体を指す場合もある。
- 2004~2008年の間、CARTの後継として活動した統括組織の通称。
「チャンプカー」発祥の経緯
1996年に発生したインディカーの分裂以降、北米のトップフォーミュラカテゴリはCARTとIRL(インディ・レーシング・リーグ)の2つの組織が独立して選手権を開催する時期が続いていた。
1. チャンプカー(マシン名)の復活
分裂前の主流派だったCARTは1997年以降の選手権名に「インディカー」を使えず、参加するマシンを「チャンプカー」へと言い換える。1998年から選手権を「FedEx チャンピオンシップ・シリーズ」として継続。分裂当初はIRLへ鞍替えしたチームは少なかったため選手権の規模・人気ともに優勢であった。
2. チャンプカー(選手権)の設立
しかし2002年末、エンジンの規定が二転三転する混乱の影響で供給元のトヨタとホンダがIRLへの移籍を表明。一部チームもそれを追う形でCARTを離れ、同シリーズは選手権の質が低下。翌2003年にシリーズ名を「チャンプカー・ワールド・シリーズ」へと変更する。選手権名としての「チャンプカー」が生まれた瞬間である。しかしCARTは経営に行き詰まり、同年末に破産した。
3. チャンプカー(組織)の設立
破産後は参戦チームの経営者が主体で新組織「OWRS(オープン・ホイール・レーシング・シリーズ:正式名称) / Champ Car(通称)」を立ち上げ、旧CARTの資産を引き継ぐ。シリーズ名の「チャンプカー」は継続され再起を図るも4年あまりで頓挫し、2008年シーズンにロングビーチで1戦限りの開催を終えるとIRLに吸収合併され消滅。5年あまりで「チャンプカー」と呼ばれる選手権は幕を下ろした。
選手権名の変遷:CART(および後継)時代
年 | 統括組織 | 選手権名 |
---|---|---|
1979 | SCCA/CART | SCCA/CART シティコープ・カップ |
1980~1996 | CART | PPG インディカー・ワールド・シリーズ |
1997 | PPG CARTワールド・シリーズ | |
1998~2002 | FedEx チャンピオンシップ・シリーズ | |
ここから「チャンプカー」 | ||
2003 | CART | ブリヂストン・プレゼンツ・ザ・チャンプカー・ワールド・シリーズ・パワード・バイ・フォード |
2004~2006 | OWRS (通称Champ Car) |
|
2007~2008 | チャンプカー・ワールド・シリーズ |
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関連項目
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