ブラジャーとは、女性が胸部に着用する下着(アンダーウェア)のトップスである。(通称:ブラ)
女性特有のたわむ乳房の動きを抑えたり、周囲の肉つきも整えて形を良くしたりと、多様に利用される。
概要
乳房の形はクーパー靭帯と呼ばれる繊維の束によって保たれている。特に乳房上部の乳腺と皮下脂肪で発達する事で、乳房を吊るすように支えている。このクーパー靭帯は乳房の揺れなどの刺激によって一度伸びきってしまうと元に戻らない為、ブラジャーと呼ばれる下着で乳房の型崩れを防ぐ事が重要である。
なおブラジャー国内メーカートップのワコール調査により、乳房は形が崩れていない状態から、削げる(上胸のボリュームがなくなる)、たわむ(バスト下部がたわんで乳頭が下向きになる)、流れる(バストが外に流れ、バスト自体が下がる)という形で崩れていく事が判っており、バストの形状にあった適切なブラジャーを選ばないとすき間が生まれ、正しく固定されない事でクーパー靭帯がダメージを受けやすくなる。
またブラジャーはバストを保つだけでなく、洋服を綺麗に着る為のおしゃれ(整形)でもある為、削げたらワイヤー入りで乳房を寄せて上げるブラジャーを、たわんだらカップ内側に伸縮性のあるシート付きブラジャーで乳房全体を引き上げる事などが必要と言われている。
2月12日はブラジャーの日
1913年2月12日にアメリカのメアリー・フェルブス・ジェイコブがハンカチでリボンを結んだものを考案し、それが現代のブラジャーの原型と呼ばれており、2月12日は「ブラジャーが生まれた日」として伝えられている。
スポーツブラの高い認知率と低い着用率
スポーツをする時に乳房は上へも揺れてしまう為、上揺れも軽減するスポーツブラは下垂防止の意味で非常に有効といえる。(ランニングだと平均9cmほど上下に動いており、普通のブラではクーパー靭帯がダメージを受けてしまう)
女性ランナー1000人以上からなるアンケート結果でも、スポーツブラに対して認知率は9割以上と高い。しかし小学生が着用するもの、女性らしくないなどのイメージが根強く、ランニング時の着用率はわずか3割に留まっている。またスポーツブラの着用している理由も動きやすさを求めるものが8割であり、バストの下垂予防はわずか3割である。
Aカップはブラいらない?
Aカップでも胸の重さとして250g程度はあると言われており、ブラなしだとクーパー靭帯はダメージを受けやすくなる為、ブラは必要不可欠である。
ブラさえしてれば垂れない?
- クーバー靭帯の伸び:メッシュ状になった靭帯が刺激を受け、次第に緩んで乳房を支えきれなくなる。
- 乳房と大胸筋のズレ:乳房は後ろ側で膜状の組織を作り、大胸筋の筋膜と弱い結合組織で繋がっているが長期にわたる刺激で2つの膜の間にズレが生じ、乳房そのものの位置が下がる。
- 脂肪細胞の増大:加齢によるホルモン変化で乳腺の細胞が萎縮すると、空いた部分に脂肪細胞が入り込み乳房に重みが加わるほか、乳腺が脂肪に置き換わる事でやわらかくなり、下垂する。
- 細胞の統合性の乱れ:乳房内の細胞や繊維は一定の統制力の元に調和し合って存在しているが、刺激を受け続ける内に調和のバランスが取れなくなって乳房を支える力を失う。
日本のブラジャーサイズ
日本のブラジャーサイズは、カップサイズとアンダーバストで組み合わせで表記される。
カップサイズはトップバストとアンダーバストの差であり、5cmから2.5cm間隔の表記である。
【カップサイズ例】
AAAカップ 5cm
AAカップ 7.5cm
Aカップ 10cm
Bカップ 12.5cm
Cカップ 15cm
Dカップ 17.5cm
アンダーバストは65cmから5cm間隔の表記であり、許容範囲は±2.5cmである。
【アンダーバスト例】
実測63~67cm:アンダー65cm
実測68~72cm:アンダー70cm
実測73~77cm:アンダー75cm
実測78~82cm:アンダー80cm
上記はあくまで目安であり、購入の際には試着を行う事が重要だと言われている。
また国産ブラジャーで同じ種類の物であればカップ容量(カップの大きさ)は以下の通りとなる。
【カップ容量例】
AA75=A70=B65
AA80=A75=B70=C65
AA85=A80=B75=C70=D65
AA90=A85=B80=C75=D70=E65
日本のブラジャー平均サイズの推移
T社調査データ
1980年:Aカップ58・6%/Bカップ25.2%
1990年:Aカップ32.3%/Bカップ30.5%
1992年:Aカップ25.9%/Bカップ28.3%/Cカップ24.1%
1996年:Aカップ23.8%/Bカップ34.2%/Cカップ23.9%/Dカップ11.7%
2004年:Aカップ10.2%/Bカップ27.8%/Cカップ27.8%/Dカップ21.5%/Eカップ10.0%
Aカップ減少の考えられる要因
①食生活変化によるカップ容量の増加・トップバストの増加
②体型スリム化によるアンダーバストの減少
③デパート等におけるAカップブラジャーの取り扱い減少
④バストに対する美意識の変化(エステ、グラビアアイドル等)
国によって異なるカップサイズ
国によってカップサイズの表記は異なるので、インポートブラジャー購入の際は注意が必要である。
【カップサイズ例】
日本女性(平均身長158cm、平均胸囲83cm)
AAAカップ 5cm
AAカップ 7.5cm
Aカップ 10cm
Bカップ 12.5cm <売れ筋>
Cカップ 15cm <売れ筋>
ドイツ(平均身長168cm、平均胸囲91cm)
AAカップ 10-12cm
Aカップ 12-14cm <デパート取り扱い極小>
Bカップ 14-16cm
Cカップ 16-18cm
つまり日本のB75の感覚で、ドイツの75Bを買うと合わない可能性がある。
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関連項目
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