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現実に存在する「保健室の先生」は養護教諭という。詳しくは当該記事を参照。
概要
創作作品において、「学校の保健室に勤務している医師で、生徒や教師など学校関係者の健康管理や、傷病時の診療を行う」職業として登場する。
しかし実際の日本の制度上は、保健室に常駐している職員に必須の免許は養護教諭免許状、すなわち教員免許である。
医師免許は不要であり、よほど特殊な事情が無い限りは持っていない。
「保健医」という呼び名は創作上にのみ見られる架空の職業である。作者が上記の事情を知らないか、現実の「養護教諭」と混同されることを防ぐために作られたものと考えられる。
以下に、「保健室の先生」と混同されがちな他の用語との違いを述べる。
他の用語との違い
養護教諭(保健室の先生)
何度も繰り返すとおり、保健室の先生は養護教諭である。「教員」であって「医者」ではない。
従って、ケガや病気に関してできることは、医者でない一般人ができることに限られる。
消毒をしたり冷やしたり、ベッドで寝かせるなど、応急手当にあたるものは認められるが、それを超える場合は医師法違反となる。
また、薬を処方または投薬することはできず、本人が所持する薬を保護者の了解を得た上で預かることぐらいしかできない。ただし、エピペンなどの緊急時に使用する自己注射薬は、人道上許されるようにガイドラインが出されている。
医師免許と養護教諭免許を両方取得することは可能だが、大学で取ろうとするならば医学部と教育学部(養護教諭養成課程)の両方の単位を取得する必要がある。両方を有する大学はごくわずかであり、もしあったとしても卒業までに単位取得が間に合うかどうかが問題である。
そもそも医師免許が取れるならば医者になった方がよく、「医師免許を有する養護教諭」は非現実的であるといえよう。
一方、看護師・保健師を経由して養護教諭免許を取ることは可能であり、そちらの免許を有する養護教諭は存在する。
なお、障碍のある子どものための学校である「養護学校」の先生とは全く異なる職種である。
こちらは現在「特別支援学校」に名称が変更されたため、混同の心配は今後無くなるだろう。
学校医(校医)
→学校医
児童・生徒の管理・診断する医師。
こちらは「医師」であり、「教員」ではない。
医師を学校に常駐させようとするならば、設備面や待遇面で病院で働くよりもいい条件を提示する必要がある。そのため、学校医は通常、他の病院からの嘱託である。
一般の児童・生徒が出会う機会は健康診断の時ぐらいである。
常駐の校医がいる状況は、極めて裕福な学校か、医療によほど積極的な学校か、特別な医療的配慮を要する児童・生徒が複数人在籍しているようなかなり特殊な事情に限られる。
保険医
→保険医
「健康保険が使えるお医者さん」のことであり、学校とは関係がない。
日本では、医師免許を持つ者は保険医として登録することになっており、我々が病院に行って診療を受ける医師は、全員「保険医」と考えて差し支えないだろう。
その性質上、学校医はよほど特別な事情が無い限り「保険医」である。
生命保険会社の嘱託を受けている医師のことも「保険医」ということがあるが、公式な名称ではない。
保健医が登場する作品の例
- 学園BASARA - 明智光秀（公式サイトでの表記は「保険医」）
- ジャングルはいつもハレのちグゥ - クライヴ
- Starry☆Sky - 星月琥太郎
- 花ざかりの君たちへ - 梅田北斗
- BABYLON STAGE 59 SECRET ～放課後の淫密～ Story3 - 安藤（パッケージでの表記は「校医」）
関連項目
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- 0pt
- ページ番号: 472930
- リビジョン番号: 2698099
- 編集内容についての説明/コメント:
「概要」に「保健医」自体についての説明を追記。「保健医が登場する作品の例」の節を新設。「関連項目」で一作品をそこに移動、一つ追加
