借用語とは、他の言語から取り入れられた語彙である。
概要
人は未知のものが現れた際に新たな言葉を必要とするが、その際に固有語から生み出すのではなく、他の言語の語彙から取り入れて日常的に使用することがある。ぶっちゃけ自前で考えるよりも他の言語に存在するのなら流用した方が手っ取り早いのである。
政治的ないし文化的に影響力が強い言語は新たな概念に造語力が強い傾向にあり、その周辺の言語が取りこむことは多い。日本においては漢語がそうであり、漢文を通じて多くの語彙が取り入れられた。
一方で地名や特産物、地域独自の事柄に関しては、言語の影響力に関係なくそのまま取り入れられることは多い。例えば北海道の地名などはアイヌ語由来のものが多い。
また、宗教用語は敢えて翻訳しないことも多い。仏教が中国に伝わった際にサンスクリットから中国語に翻訳されたが、一部の語彙は当て字にしている。
日本語における借用語
日本語の語彙を由来で分類すると大きく3種類に分かれ、和語(大和言葉)・漢語・外来語に分類することができる。この内、漢語と外来語が日本語における借用語である。ただし、和語にも外国語由来と思われる語彙はある。
漢語は古代中国語由来の語彙であり、多くの語彙が取り入れられたことから日本語に深く浸透している。専門用語はもちろんのこと日常用語にまで強く浸透しており、和語から置き換わった語彙も存在する。
また、明治時代に外国語の概念を日本語に翻訳する際に多くが漢語で翻訳された。これが和製漢語であり、日本語だけに留まらずに中国語や韓国語にまで影響を及ぼした。まあ、元々貧弱だった和語の造語力はズタボロになったけど。
外来語は漢語を除いた借用語のことである。古くはポルトガル語やオランダ語から、近代においては英語から多くの語彙が取り入れられている。
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