尼とは、以下のことを表す。
漢字として
- 意味
- 〔説文解字・巻八〕に「後より之れに近づくなり」とある。〔爾雅・釈詁〕に「尼、止なり」「尼、定なり」とある。
- 字形
- 諸説ある。〔説文〕は形声で声符は匕としている。ほかに2人の人がもたれあう字とする説(〔文源〕)、仁と同源の字とする説(〔古籀篇〕)、小児が父母に寄り添うところ(〔六書疏証〕)などがある。甲骨文・金文には見られない。
- 音訓
- 音読みは1.の場合、ジツ(漢音)、2.の場合、ジ(漢音)、ニ(呉音)。訓読みは、あま、とどめる。
- 規格・区分
- 常用漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 尼を声符とする漢字には、泥、怩、昵、柅、秜、𥹆などがある。
- 語彙
- 尼僧・尼父・尼甫
異体字
- 𡲌は、〔字彙補〕に「尼丘の尼と同じ」とある異体字。尼丘は、孔子の父母が祈ったとされる山の名。
- 㞾は、尼丘の意味の異体字。Unicodeに、尼と同じとある。
- 𡰱は、〔漢語大字典・異体字表〕にある異体字。
- 夷の古文に尼と同じ形の字がある。
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