漢字として
- 意味
- なまける、やる気がない、だらける、締まりがない、つつしみがない、という意味がある。
- 〔説文解字〕の本字は憜で〔説文・巻十〕に「敬(つつし)まざるなり」とある。惰は「憜、或ひは𨸏を省す」とある異体字。また〔春秋左氏伝・僖公二年〕から「玉を執るに憜(おこた)る」を引用する(現在のテキストでは「玉を受くる惰る」)。
- 字形
- 形声で声符は隋。隋に崩れる意がある。〔説文(段注本)〕では𡐦の省略形が声符であるとしている。
- 音訓
- 音読みはタ(漢音)、ダ(呉音)、訓読みは、おこたる。
- 規格・区分
- 常用漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 語彙
- 惰懈・惰気・惰傲・惰性・惰眠・惰廃・惰游・惰容
異体字
- 憜は、〔説文〕が本字とする字。JIS X 0212補助漢字。
- 媠は、〔説文〕にある古文。〔説文〕の嫷字の説明には嫷の異体字とある。JIS X 0212補助漢字。JIS X 0213第四水準。
- 𢞑は、〔玉篇〕にある古文。
- 𢢠は、〔集韻〕にある古文。
- 𢣖は、〔正字通〕に惰と同じとある異体字。
- 𡡙は、〔字彙補〕に惰と同じとある異体字。
- 𢡢は、〔漢語大辞典・異体字表〕にある異体字。憜の異構の字。
- 𢣝は、〔漢語大辞典・異体字表〕にある異体字。〔篇海〕に「音惰。懶𢣝なり」とある。
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