旧金毘羅大芝居「金丸座」単語

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旧金毘羅大芝居「金丸座」とは、香川県琴平町にある芝居小屋である。国指定重要文化財。

簡単な歴史

天保六年（1835年）に建てられた、現存する日本最古の芝居小屋。

金毘羅参りは江戸時代中期より盛んになってきたのだが、そのころより年三回の市が立つ時期に芝居小屋を仮設置、今でいうサーカスのテントをイメージしてほしい、して歌舞伎興行をしていた。しかしさすがに年三回もやっていてはそのたびに芝居小屋を建てるのも面倒になり、常設の芝居小屋を設置させてほしいと町より高松藩に要望書が出された。江戸末期になってようやく許可が下り建てられたのが旧金毘羅大芝居（以下金丸座）である。

明治時代になると歌舞伎興行は途絶え金丸座は映画館に転身（※金丸座という名称は映画館時代に何回か名称が変わった際最後につけられたもの）。第二次大戦時にも戦火を免れはしたが金丸座は映画産業の斜陽化に伴い廃業。香川県は県の重要文化財に指定してはいたが廃業に伴い1964年に解除を行った時は廃墟同然だったという。

しかし地元住民たちは金丸座の復活を熱望。1970年に今度は国が重要文化財として金丸座を指定。以後昭和・平成の二期にわたる改修を行い現在は年一回、春に歌舞伎興行を行うほかは文化財として一般に公開されている。

概要

収容人数730人ほどの芝居小屋。

客席は平席・桟敷席（東西＆一階二階）・出席・出孫席・青田組・前舟・中舟・後舟といっぱい種類があり劇場の場所を現している。東桟敷席二階中央は歌舞伎役者の『見得』が一番よく見える特等席で皇族方が観覧される際はこの席をあてがわれるとか。

舞台装置はほぼ全部人力で、大道具を舞台で上下させる『迫り』やカタパルトのように役者を舞台に放り出す『切穴』も人力。客席の上を役者が飛び回る仕掛け『かけすじ』は江戸時代は普通の縄で役者を吊るしていたそうだが現在はそのままやろうとしたら警察に怒られたためワイヤーで役者を吊るす仕掛けになっている。ここだけ電動仕掛けとのこと。