水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)とは、熊本県熊本市中央区にある大名庭園である。通称は水前寺公園(すいぜんじこうえん)。
概要
熊本藩細川氏の初代、細川忠利が1636年頃から気づいた「水前寺御茶屋」が始まりで、第3代細川綱利のとき東海道五十三次をイメージした泉水・築山などが作られ現在のような形になった。「成趣園」の名前は陶淵明が詠んだ詩の一節「園日渉以成趣」から。
明治時代になってから西南戦争などの影響で荒廃、これを憂いた元家臣たちが細川家の歴代藩主を祀る出水神社を建立(後述)、水前寺成趣園は同神社の土地となった。
園内は30分程度で一周できる。水の都・熊本に相応しく園内には清冽な地下水が湧き出ている。2016年熊本地震の際は水が枯れるなどの影響が出たがその後元通りになった(ただし一部立ち入りを制限されているエリアがある)。
今では交通アクセスのよさなどから周辺はマンションなどに囲まれているが、このようなものがなかった時代は阿蘇山や立田山などがここから望めたらしい。
出水神社
水前寺成趣園内に鎮座する神社で、細川氏の藩祖細川忠利とその父・細川忠興、その他細川氏歴代藩主、さらに忠興の妻である玉(細川ガラシャ)を祀っている。社紋は細川家の家紋と同じ九曜紋。
古今伝授の間
水前寺成趣園の正面入り口からすぐのところにある茅葺の建物。ここで忠利の祖父・細川幽斎が八条宮智仁親王に古今和歌集の奥義を伝授したことからこの名前が付いた。もともと京都御所にあったものをここまでもってきたらしい。現在はお茶やお菓子をいただける場所になっている。
交通アクセス
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関連項目
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