狐狸狐狸とは、岐阜県白川村平瀬で撮影されたキツネとタヌキの写真である。
概要
岐阜県白川村の一集落である平瀬で撮影された写真。撮影日時は1993年4月28日の朝。キツネとタヌキが1匹ずつ地面に横たわって寝ている写真。
高山市文化協会が発行する、「広報高山の文化」のNo.172
（2016年1月1日）にNHK高山支局の中山理数氏が書いた説明には、このようにある。
平成五年四月二十八日の朝、白川村平瀬の道で、キツネとタヌキがどぶろく祭のお神酒二合を飲んで、並んで寝ているのが見つかった。丸一日経って二日酔いから醒めて、二頭はふらふらと山に帰って行ったが、この時に平瀬の小坂五東子さんが写真を撮っていた。写真には「狐狸狐狸（こりごり）」と書いてある。
平瀬のどぶろく祭りは毎年9月に行われている。岐阜新聞の記事（1993年5月2日, p.22）によると、そこで振る舞われた半年ほどの前のどぶろくが空き缶に入れられ、白川村の村史編集室の外に置いてあったところ、どうもそれを飲んで酔っ払ってしまったらしい。以下一部抜粋。
まもなく、その理由が意外なところからわかった。近くの村史編集室に単身赴任している角竹弘室長（六四）が騒ぎを聞き付け「思い当たるフシがある」と。
「前の晩に昨年のどぶろく祭りのお神酒が二合（三六〇㍉）、酸っぱくなって残っていたのを、裏庭の空き缶に捨てておいたが、それが空っぽ」。
つまりキツネとタヌキはお神酒のやり過ぎ。
「こりゃ、急性アルコール中毒で死んでしまったでないかな」と犬の檻に入れて保護されていたが、夕方にはまずキツネ、次にタヌキが起き出し、翌朝には山に帰っていったようだ。
実際アルコール中毒で死んでしまう事例があるので動物に酒は与えないほうが良いが、今となっては「元号が平成なのに昔話みたいなエピソード」としてインターネットに投稿されることがある。
平瀬について
撮影地の平瀬集落は、同じ村にある白川郷の合掌造り集落（荻町）や、土砂崩れで消滅した帰雲城の跡（保木脇）よりも南にあり、平瀬温泉や白山の登山口が所在する。
平瀬のどぶろく祭りも2025年時点で続けられている。撮影者の小坂五東子氏も、2023年時点で平瀬の「藤助の湯 ふじや」で3代目女将として働いているようだ。
関連リンク
- 白川郷のどぶろく祭りにタヌキとキツネが自主参加してへべれけになり、もうこりごりになった事案「平成5年でこの昔話感」 - Togetter(2020/11/26)
- 白川郷 どぶろく祭り 平瀬の獅子舞 2025年 / 岐阜県白川村平瀬(YouTube, 2025/09/28)
- 飛騨日日新聞 | 【白川村求人図鑑】藤助の湯 ふじや(2023/10/09)
関連項目
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