概要
身長188cm、体重80kgという巨漢のパワープレイヤー。四天宝寺中の石田銀は実兄。
その必殺技「波動球」はあまりにも有名。今でこそ彼にこの技を伝授した銀にお株を奪われてしまっているが、地区予選青学戦における一球で対戦相手を試合続行不可能にして勝利という決着は無茶な展開などいくらでもある本作でも特筆に値するだろう。
同じことを青学の桃城と河村がそれぞれ聖ルドルフ柳沢と四天宝寺石田銀にやっているが、桃城の場合は劣勢から試合中に成長して徐々に気迫で圧し返した(ついでに打球は顔面直撃した)、河村の場合は自身もボロボロになりながら腕へのダメージを蓄積させた結果と、それぞれ伏線が存在しており言わば試合の流れを掴んだ結果である。
石田鉄の波動球も青学不二に持って行かれかけた流れを断ち切ろうと放った起死回生の一撃だった。その一撃が流れどころか試合そのものを断ち切って決着させてしまったのである。パワー自慢の河村がこの敗戦に衝撃を受け波動球を模倣するのも尤もなことだろう。
青学戦で放った波動球は破壊力こそ凄まじいが、腕に負担が掛かるため一試合に一度が限度、さらに打った本人のラケットのガットが切れてしまうかなり不完全な技であり、兄・銀の使う本来の波動球が百八段階ものパワー調節が出来ることを考えると鉄はあまりに不器用なプレイヤーだった。
そもそもテニスの名門校で特待生として生活していた兄に対し、特に橘桔平と出会う前の鉄は遥かに恵まれない環境でテニスをしており、天と地ほどの差をつけられていた。そんな鉄も橘と出会い成長し、全国大会で兄・銀と相見え、ついには自らの波動球で一ポイントをもぎ取ったのだ。
テニプリのストーリー全体から見れば河村や石田銀の波動球とセットで語られる一脇役でしか無いものの、着目してみると中々にドラマチックなキャラクターである。
関連項目
- 1
- 0pt