飲とは、のむという意味の漢字である。
漢字として
飮
- Unicode
- U+98EE
- JIS X 0213
- 1-61-27
- 部首
- 𩙿部
- 画数
- 13画
- 意味
- 旧字体は飮。
- 飲む、飲み物、すする、耐え忍ぶ、注ぐ、酒盛り。
- 〔説文解字〕の本字は㱃で、〔説文・巻八〕に「歠(すす)るなり」とある。段玉裁の注に隷書は飮に作るとある。
- 字形
- 㱃は酓+欠の会意。
- 酓は、把手のついた蓋のある酒壺の象形の字で、㱃の初文である。これに、人が口を開けたところを表している欠を組み合わせている。なお〔説文〕は声符が酓の形声としている。
- 甲骨文には、酒壺に人が覆いかぶさって、舌をレロレロしているような形のものもある。
- 音訓
- 音読みはイン(漢音)、オン(呉音)、訓読みは、のむ。
- 規格・区分
- 飲は常用漢字であり、小学校3年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 部首
- 㱃は、〔説文解字〕では部首である。ほかに歠が属する。
- 語彙
- 飲至策勲・飲酒・飲食・飲食男女・飲啄・飲鴆止渇・飲馬
異体字
- 飮は旧字体。JIS X 0213第二水準。JISの規格では食偏の飠と𩙿の違いは包摂するとしているが、飲と飮は別の字として登録されている。
- 㱃は、〔説文解字〕の本字。〔玉篇〕に「古飮字」とある。Unicodeに飲のancient formとある。
- 𣲎は、〔説文解字〕に「古文の㱃、今・水に从(したが)ふ」とある異体字。
- 𩚜は、〔説文解字〕に「古文の㱃、今・食に从ふ」とある異体字。
- 𨡳は、〔字彙補〕に「古文飮字。〔説文〕に見ゆ」とある異体字。
- 淾は、〔集韻〕に「㱃、――古、淾と作(な)す」、〔字彙補〕に「〔集韻〕飮と同じ」とある異体字。
- 𣶗は、〔集韻〕に「㱃、――古、𣶗と作(な)す」とある異体字。
- 𩚕は、〔字彙〕に「古文飮字」とある異体字。𩚜の異構。
- 𨡢は、〔字彙補〕の「〔字学指南〕飲に同じ」とある異体字。
- 𣤗は、〔漢語大字典〕に「飮と同じ」とある異体字。
- 酓は、㱃の初文。〔集韻〕には「㱃、――古、酓と作(な)す」と、㱃の異体字とある。
- 簡体字は饮。
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