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正式な病名は重症熱性血小板減少症候群。
概要
ブニヤウイルス目のSFTSウイルス(新型ブニヤウイルス)によって引き起こされる病気。
SFTSウイルスはクリミア・コンゴ出血熱(CCHF)ウイルスと近縁なウイルスで、感染した時の症状もCCHFやエボラ出血熱、デング熱など他のウイルス性出血熱と似ている。
感染症法では四類感染症となっている。(狂犬病、デング熱、マラリアなどと同じ)
感染経路
主にマダニがウイルスを保有しており、吸血した際に人に感染することが多い。また、稀に人から人に伝染することもある。
流行地域
主に日本や朝鮮半島、中国大陸などの東アジア地域に患者が多い。
日本国内では何故か中国地方や四国、九州、沖縄県といった西日本に患者が多い。
症状
潜伏期間は1〜2週間程度とされる。初期症状は発熱や消化器症状(腹痛、下痢、嘔吐)など。
進行すると血小板や白血球などが減少し、エボラ出血熱のような全身の出血症状(吐血、下血など)や免疫力の著しい低下がみられる。
致死率は10%以上であり、日本国内に常在する感染症としてはきわめて危険な部類に入る。特に高齢者は重症化しやすいので注意が必要である。
今のところウイルスをやっつける薬は開発されていないので、治療は対症療法(下痢による脱水症状を防ぐなど)が中心となる。
予防方法
予防のためのワクチンは存在しないので、マダニに咬まれないようにすることが重要である。例えば、草むらに入る時は長ズボン・長袖を着用して肌の露出を少なくする、など。
万が一マダニに咬まれてしまった場合は自分で抜き取らず、病院で抜いてもらうこと。自分で抜いてしまうとかえってウイルスに感染しやすくなり危険であるため。
また、マダニに咬まれた後に発熱や下痢などの症状があらわれたらすぐに病院に行くこと!
関連動画
関連項目
- 新型ブニヤウイルス
- ニコニコ大百科:医学記事一覧
- 症候群
- マダニ
- クリミア・コンゴ出血熱、日本紅斑熱、ツツガムシ病、ライム病…ダニが媒介する他の病気
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