とおりゃんせ とおりゃんせ
ここはどこの 細通じゃ
ちょっと通してくりゃさんせ
御用のないもの とおしゃせぬ
この子の七つの お祝いにお札を納めに 参ります
行きはよいよい 帰りはこわい
怖いながらも とおりゃんせ とおりゃんせ
とおりゃんせ(「通りゃんせ」とも書く)とは、わらべうたである。
その元は江戸時代とも、「七つの子」や「シャボン玉」などの童謡の作詞家・野口雨情の作とも言われている。
歌詞の意味から、視覚障害用の信号機の音色によく用いられ、かごめかごめのような子供同士の遊びにも用いられる。
同様に歌詞の意味的に都市伝説(神かくし等)とも結びつきやすく、ゲームではホラーの要素としてよく用いられ(特に、著作権を意識せずに使えるホラーフリーゲームに)
本記事冒頭に引用されているのが最も有名な歌詞だが、この曲のレコードの中にはこの歌詞を「1番」として、歌詞の異なる「2番」や「3番」が収録されているものがある。
「あまり知られていないが元から2番や3番があった」のか、「レコードを作るにあたって元の歌詞を1回歌うだけでは短すぎるので、2番や3番の歌詞を補作した」のかは不明。
またそれとは別に、「2番の歌詞」とされる「ここはどこの細道じゃ」が「ここは冥府の細道じゃ」に、また「お祝いに」が「弔いに」と変えられていたりと、おどろおどろしい印象を与える歌詞がインターネット上で掲載されていることがある。「実はとおりゃんせとは呪いの歌なのです」というオカルト・都市伝説まがいの煽り文句がつけられていることもある。
しかし、その歌詞は1990年代に、怪奇アクション漫画『鬼切丸』内で登場している。そしてこの漫画が初出のようであり、その漫画以前に存在していたことを示す出典元情報が一切見当たらない。つまり『鬼切丸』の作者である漫画家「楠桂」が漫画執筆時に創作した替え歌である可能性が高いのである。というか、「楠桂」自身が「ネットのあちこちで通りゃんせの2番てなってるけどこれ楠が鬼切丸で勝手に作った替え歌ですから。正式な通りゃんせの2番じゃないから。」と自らのTwitterでアナウンスしたこともある。
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https://twitter.com/keikusunoki/status/1463048884582694914
『鬼切丸』は「週刊少年サンデー」の月刊発行の増刊雑誌『少年サンデー超増刊号』(※連載中の1995年に『週刊少年サンデー超』に誌名変更)に1992年から2001年までの約十年間の長期にわたって連載しており、当時それなりに人気はあった。とはいえ、雑誌自体もマイナーであり有名漫画とは言えない。そんな『鬼切丸』に登場した替え歌が「二番の歌詞」として有名になった理由は、Wikipediaにある。
Wikipediaの「通りゃんせ」の記事に、2007年から2012年までの長期にわたってこの替え歌が二番の歌詞として掲載され続けていたのである。同記事のノート(2013年10月28日閲覧)での会話記録を見るに、少なくとも一時期は「『鬼切丸』が出典である」といった注釈すらも全くなかったようだ。
その状態の記事を見た人の中の一部が「本当に昔から伝わる二番の歌詞なのだ」と信じ込んでしまい、インターネット掲示板や「Yahoo!知恵袋」のようなQ&Aサイトなどで流布していたようである。その結果、『鬼切丸』で登場した歌詞であるという情報が失われたままの状態で、替え歌歌詞だけが広まってしまったようだ。
なお、先述の『鬼切丸』の替え歌よりは頻度が低いが、「帰りゃんせ」で始まる歌詞もインターネット上で出典を挙げずに引き合いに出されることがある。こちらは諸星大二郎の漫画『天神さま』で登場した替え歌である。こちらも上記のWikipedia「通りゃんせ」の記事に掲載されていたことがある。
2012年9月21日に、同記事からこれら『鬼切丸』および『天神さま』を由来とする替え歌は削除され、さらに存命人物の著作物である疑いが強いことを理由に同記事の変更履歴記録からも削除する提案がされた。この提案はいくらかの議論の末に2012年12月に受け入れられ、同記事の履歴からは該当する部分が削除されている。
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最終更新:2025/01/08(水) 22:00
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