アナ雪ステマ騒動

アナ雪ステマ騒動とは、『アナと雪の女王2』の公開時に行われたPR企画が、ステルスマーケティングではないかという疑惑から炎上に発展した一連の騒動である。

概要

『アナと雪の女王2』の公開時に行われた、漫画家とタイアップしたPR企画が、ファンアートを装ったステルスマーケティングではないかとして炎上した騒動である。ディズニーはステマと認識していないという見解ではあるものの、不備を認め、謝罪に至るまでに発展した。

世界に名立たる一流企業のディズニーが、ステマじみた稚拙なPRに頼ったとして衝撃を与えた。これ以降、作家やインフルエンサーを起用したPR企画の際には、そのことを明記するようになるなど、マーケティング手法に少なからぬ影響を与えた騒動として語り継がれている。

顛末

騒動が発生したのは2019年12月3日の19時頃、7人の作家が、同年11月22日に公開された『アナと雪の女王2』の感想漫画を投稿したことに始まる。

該当の漫画ツイート

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映画の感想を漫画形式で描くファンアート自体は何も珍しいことではなかったが、これらの漫画がまるで指示を受けたかのようにほぼ同時刻に一斉に投稿されていたことが判明。そのため、ファンアートを装ったステマではないかと、疑問視する声が上がり、翌4日はまでには炎上状態となった。

しかし同日、今度はこれらの作家が一斉に、「試写会に招待されて描いたPR企画だった」旨のツイートを「#PR」ハッシュタグをつけて、該当漫画ツイートにリプという形で投稿するという、再度連携を取ったような行動を取ったため、疑惑が確信に変わり、大炎上へと発展した。

PR記入漏れ報告ツイート

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これに対しウォルト・ディズニー・ジャパンは、ねとらぼの取材に対し「ステマという認識はない」と回答しつつも、関係者間でコミュニケーションミスがあったことを認め、5日には公式サイト上に『『アナと雪の女王２』感想漫画企画に関するお詫び』というタイトルで謝罪文を発表。関与した漫画家らも同様に各自謝罪文をtwitter上に投稿した。

謝罪ツイート

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そして同月11日にはディズニーは公式サイト上に、『「『アナと雪の女王２』感想漫画企画」にご参加いただいたクリエイターのみなさま、そしてファンのみなさまへ』というタイトルで謝罪文を発表し、改めて自社の不備を認め、再発防止を謳って表向きは幕引きとなった。

結局、『アナと雪の女王2』のみならず、ディズニー社へのイメージも悪化し、参加した漫画家らも「ステマ絵師」の烙印を押されることとなり、当事者らは誰も得しないという結果に終わった。それだけに止まらず、他の作品や製品においても、純粋に個人的に制作されたレビュー漫画や感想漫画でさえもステマだという嫌疑をかけられかねない、疑心暗鬼な状況を生み出すこととなった。

これ以降、企業と作家やインフルエンサー両者共に「#PR」ハッシュタグを記載する等、PR企画、タイアップ企画である旨を明記することによって、ステマと誤認されない対策が取られるようになった。

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https://twitter.com/yashi09/status/1202817684158566402

また、2023年10月には、ステルスマーケティングを規制する制度が導入されたことにより、企業もマーケティングに慎重になった故か、大炎上へと発展する騒動は確認されていない。

疑惑

しかし、これ以前にも同じディズニー傘下のMARVEL作品で同様の「ステマ行為」が行われていたことがほぼ確実視されている。確認できるのは『キャプテン・マーベル』と『アベンジャーズ/エンドゲーム』の二作である。

キャプテン・マーベルの例

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ポストを読み込み中です https://twitter.com/58rice/status/1103628895780302848

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エンドゲームの例

ポストを読み込み中です https://twitter.com/tanimikitakane/status/1120658672575762433

ポストを読み込み中です https://twitter.com/58rice/status/1120658589025046528

ポストを読み込み中です https://twitter.com/AHIRU_7/status/1120658633237381121

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いずれもほぼ同時刻に投稿、同じハッシュタグを使用、内容が似たり寄ったり、という共通点があるだけでなく、同じ人物が揃っている点から、『アナ雪2』公開時と同様の行為が行われたと認識されている。

そしてこれら一連の騒動で関与していることがほぼ確実視されている企業が株式会社wwwaapである。騒動発生時、ITmedia NEWSの取材に対してノーコメントを貫いていたものの、SNSマーケティングを主な事業としていること、感想漫画を投稿していた複数の漫画家が所属していたことから、関与はほぼ間違いないとされている。

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https://twitter.com/tomoya_mizo/status/1142448865750048768

因みに『キャプテン・マーベル』の漫画を投稿したぬこー様ちゃんが、後のインタビューで答えている「PR漫画の会社」に関する証言が、株式会社wwwaap代表取締役の経歴と完全に一致している。

4年ほど前からPR漫画を描くようになりました。たまたまなんですが、僕が最初に連載をやらせてもらった「コミックガンマ」の初代編集さんが独立して、PR漫画の会社を立ち上げたんです。その縁でPR漫画の執筆をするようになりました。

40代男性がフォロワー40万人超えの“美少女”漫画家になった理由。SNS漫画家の戦い方を本人に直撃

関連動画

関連リンク

• 「アナ雪2」Twitter感想漫画に「ステマ」疑惑　7本ほぼ同時投稿され炎上　ディズニーは「ステマという認識はない」と弁明（ねとらぼ）
• ディズニー、アナ雪2“ステマ疑惑”で謝罪　「感想を自由に表現してもらう企画だった」（ITmedia）
• Togetter記事

関連項目

• アナと雪の女王
• ウォルト・ディズニー・カンパニー - 元凶
• ステルスマーケティング
• 100日後に死ぬワニ - 後に同じくステマ疑惑により大炎上した漫画
• やしろあずき
• ぬこー様ちゃん