イアン・ハミルトン・グラント

イアン・ハミルトン・グラント（1963～）とは、20世紀末から21世紀にかけて活動している哲学者である。

概要

イギリスのウォーリック大学で博士号を取得し、現在は西イングランドプリストル校上級講師。思弁的実在論に属する。ジャン・ボードリヤール、ジャン＝フランソワ・リオタールといった非英語圏の哲学者の著書の翻訳も行っている。

グラントの著作『シェリングの後の自然哲学』でフリードリヒ・シェリングを一貫して自然哲学を展開した哲学者として読み解く。グラントは、イマヌエル・カントが世界そのものと現象する世界とに分断する「二世界論的形而上学」を展開したとし、以後自然そのものは哲学から排除されてしまったとする。

一方でフリードリヒ・シェリングの自然哲学は分断を拒絶し、プラトンの『ティマイオス』を参照にしたシェリングは、二世界論的見解を乗り越えようとしている、とするのだ。

関連項目

• <哲学>
• 現代思想
• グレアム・ハーマン
• カンタン・メイヤスー
• レイ・ブラシエ