ゲオルギウスとは (ゲオルギウスとは) [単語記事]

ゲオルギウスとは、東欧とギリシャなどに見られる人名である。英語圏で言うジョージ（George）の古いギリシャ語読み。ゲオルギオス、イェオルイオス、ゲオルギイとも。

人名

聖ゲオルギウス・・・カトリックや正教会で聖人とされている人物。竜殺しの伝説で知られている。当記事で説明。
ゲオルギオス１世・・・ギリシャ王国の国王。
ゲオルギオス２世・・・ギリシャ王国の国王。
ゲオルギウス・・・トレビゾンド帝国（ビザンツ帝国の亡命政権の一つ）の皇帝。
ゲオルギウス・パパドプロス・・・ギリシャ軍事政権時代の大統領。
ゲオルギウス（Fate）・・・Fateに登場するサーヴァントの一人。

聖ゲオルギウス（聖大致命者凱旋者ゲオルギイ）

ローマ帝国でテトラルキアを行ったディオクレティアヌス帝の時代に、パレスチナのギリシャ系貴族として生まれたと言われている。

現在のトルコのあたりに、毒をまき散らすやばいドラゴンがいたという。人々は羊をドラゴンに差し出すことで難を逃れていたが、羊も食いつくされてしまい、人間を差し出すこととなってしまった。その地の王の娘を差し出すことになってしまった時に、ゲオルギウスが通りかかり、ドラゴンの話を聞くと「私がドラゴンを退治しましょう」と出かけていってしまった。そして、槍でドラゴンの口を突くとドラゴンは犬のようにおとなしくなったので縛って人々の前に連れてきた。「キリスト教に改宗するならこのドラゴンを殺すことにしましょう」とゲオルギウスが言うのでその地域の人はキリスト教を受け入れたとさ。

…このようなドラゴン退治の伝承が残っている。

さて、当時のローマ皇帝であるディオクレティアヌス帝は、テトラルキアの他にも、キリスト教を弾圧した皇帝としても知られている。ゲオルギウスもディオクレティアヌス帝に逮捕され、棄教するように拷問された。

しかし、不思議なことに熱湯で茹でられても、鞭うたれても無事であった。ゲオルギウスは一向に棄教する様子もなく、それどころかディオクレティアヌス帝の王妃までもがその姿に感動しキリスト教に改宗すると言い出した。怒ったディオクレティアヌス帝は王妃を斬首するが、死の直前にゲオルギウスから洗礼を受けた王妃は死を恐れることなく死んでいったという。その後、ゲオルギウスも斬首されて殉教した。