ダニング・クルーガー効果

とにかく俺の方があの男よりすぐれている、　

なぜなら私たちは二人とも、善についても美についても何も知っていないと思われるが、

しかし、彼は何も知らないのに何かを知っていると信じており、

これに反して私は、何も知りもしないが、知っているとも思っていないからである。　

ソクラテス（哲学者）

ダニング・クルーガー効果とは、アメリカの社会心理学者であるデイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーの2名が提唱した、心理的な影響により誤った認識を生んでしまう効果のことである。いわゆる「認知バイアス」の1つとされる。

概要

自己評価よりも客観的に見て能力の低い人間は、その実態に気づかず、逆に自分をより凄いと思ったり能力を過信してしまったりする効果のことである。このような人は、自己を現実に即して評価し、身の丈に合った認識をすることができていない。

たまに勘違いされるが、無能ほど過信しやすいわけではない。
組織の中でどれくらい程度が低いかや、組織内のワースト順位とは関係のない効果であり、無能さと過信の具合は比例しない。

この効果が発生すると、今の地位に不満を抱くようになりストレスを感じるようになってしまうという。

冒頭に挙げたような「無知の知」や、そうしたなにかを知る時に限らず「自分はまだ能力は低いかもしれない」「自分が思うより実際は無能かもしれない」「自分はまだ半分も行ってない」という、浮ついた楽観論とは真逆の認識をもつことで、この認知バイアスは防ぐことができるとされる。

関連動画

関連項目

• 認知バイアス

いいか？

わざわざクレームをつけてくるようなヤツは、

無能ゆえにヒマを持て余していて、

そのくせ無闇にプライドだけは高く、

嫉妬深いクズのような人間だ

芹沢達也（漫画『らーめん才遊記』より）