レス・ポール(Les Paul)とは、アメリカのギタリスト。同名の名が冠されたエレクトリック・ギター「レスポール」の開発者である。
普通にググってもギターの情報しか出てこないので氏について調べたい時は"Mr Les Paul"か「レス ポール氏」等とすると良い。
本名はレスター・ウィリアム・ポルスファス(Lester William Polsfuss)、1915年6月9日生まれ。
10代の頃にはカントリーでセミプロレベルの演奏をしたと言われ、1936年にレコードデビューするまではラジオのバンドで演奏をしていた。この頃からジャズにも傾倒し、ジャズグループに参加するようになる。1950年代にはカントリーシンガーであり妻のメリー・フォード(後に離婚)とヒットソングを連発、TV番組"Les Paul & Mary Ford At Home"は7年に渡って放送が続けられた。
1965年には折からの「エレキギター・ブーム」に乗り日比谷公会堂で唯一となる来日公演が行われている。
ロックンロールの台頭と共に一時人気が低迷するものの、1976年製作のチェット・アトキンスとの合作"Chester and Lester"で1977年にグラミー賞ベスト・カントリー・インスト・パフォーマンス賞を受賞。
その後はクラブを中心に活動を続け、晩年には毎週月曜日に"Les Paul Night"と称してニューヨーク・ブロードウェイの「イリジウム・クラブ」で演奏、著名ミュージシャンの飛び入りゲストは絶えず、90歳を超えても精力的に活動を続けた。
エンジニアとしても優秀であり、氏の開発した8トラック・マルチ・レコーダーによる多重録音技術は当時最先端のものであった。またテープによるディレイが開発される以前にブランクレコードによるディスク・ディレイを開発している。
2009年8月13日逝去、没年94歳。エレクトリック・ギター創成期にはジャンゴ・ラインハルトやチャーリー・クリスチャンと親交があり、現代のHR/HMプレイヤー、エディ・ヴァン・ヘイレンやスラッシュらとも共演しているという、文字通りギターの歴史を知る「生き字引」そのものであった。
先述の通り氏は様々な機材を開発していたが最も有名な物が1940年頃にエピフォンの工房を借りて製作したというギター"The Log"である。このギターは角材にブリッジ、ピックアップ、ネックを固定しその両側にエピフォンのホロウボディを繋げたものであり、後にレスポール・モデルの原型となるものであった。氏はこのギターをギブソン社に売り込んだものの相手にされず、レスポール・モデルの誕生はライバルとなるフェンダー社のブロードキャスター(テレキャスターの当初の名称)発表後まで待つ事を余儀なくさせる。
自身のシグネチャーモデルでありながらレス・ポール本人がノーマル状態で使用している姿はあまり見られない。ゴールドトップには自作のトレモロユニットを搭載し、レスポール・カスタム("Black Beauty")はオリジナル状態で使用している映像が残っているものの後にかなりえげつない改造が施されている。後年はローインピーダンスピックアップを搭載したレスポール・レコーディング(1980年まで製造)がお気に入りだった様で、亡くなるまでメインギターとして使用していたがこちらは超が付く程のマイナーモデルである。
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最終更新:2024/11/28(木) 04:00
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