三枚舌外交とは (サンマイジタガイコウとは) [単語記事]

三枚舌外交とは、イギリスの第一次世界大戦時に於けるやらかしである。

パレスチナ問題ばかり有名だが、クルディスタン問題（クルド人）の元凶でもある。

概要

もともと三枚舌なんて言葉は存在していない。嘘をつく様を言った慣用句「二枚舌を使う」と、それぞれ両立しない3つの協定を結んでアラブ人とユダヤ人を騙した様からの造語である。

それぞれの協定の内容は理系の編集者はセンター試験レベルでしか勉強してないのでようわからへん複雑なので世界史の教科書に丸投げするとして、要するに

バルフォア宣言・・・イギリスはユダヤ人のシオニズム（イスラエルの復興と旧イスラエル地域へのユダヤ人の帰還）を支持します！という宣言。だから戦争に協力してね。
フサイン・マクマホン協定・・・アラブ人さんはトルコ人のオスマン帝国に支配されててかわいそうね。だからイギリスはアラブ人の独立とパレスチナでの居住を支持しますわよ！だからオスマン帝国に対して反乱を起こしたりしてオスマン帝国を困らせてね！
サイクス・ピコ協定・・・当時の同盟国だったフランスとロシア帝国と共にパレスチナ含むオスマン帝国領を山分けして支配しちゃいましょう！（後にロシア帝国が滅亡しレーニンが暴露したことでアラブ人激怒）

・・・という、３つのそれぞれ相反する約束をしてしまった、しかもその後パレスチナ問題に手を焼いたイギリスは問題を国際連合に丸投げした結果、今日のパレスチナ紛争の遠因となってしまった他、人工的で不自然な国境が引かれ、クルド人は居住地域を無視されてしまい、クルド人問題の原因にもなってしまった。そんな3つの嘘をついたイギリスの外交政策を批判して「三枚舌外交」という。（これだけではなく、他にも旧約聖書の時代やヨーロッパでのユダヤ人迫害、ナチスやキリスト教など他にも原因はあるのでイギリスだけのせいというわけではないが・・・）