夜のデンデラ野を逝く 単語


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ヨルノデンデラノヲイク

夜のデンデラ野を逝くとは、上海アリス幻樂団の楽曲の一つである。

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概要

 不気味な曲から、徐々に勇ましい曲へと、そういったイメージで書いた曲。真夜中の墓場肝試しに行くイメージなんですよね。ただその肝試し肝試しではない。冥界との交流を本気で考える者の肝試しなんです。言うなればイタコのように……。
 この曲を聴くと、勇ましい割には愛らしいサビが象的で、墓石い墓場で踊っている不思な少を幻覚する。そう考えると、イントの幽霊音(勝手に命名)も愛く聞こえてくる。
 ヒュードロドロで有名な幽霊音ですが、私のイメージではこんな感じですね。幽霊の音は頭の中に直響く感じ。

東方文花帖幻想の音覚」より

上海アリス幻樂団音楽CD蓮台野夜行 ~ Ghostly Field Club」のトラック1に収録されている楽曲。CDオリジナル曲である。

ちなみに「デンデラ野」とは、岩手県遠野市に存在する場所で、別名は台野(台野:仏陀が座っているのこと)。これが東北弁により訛って「デンデラ野」に転化したと言われている。日本民俗学の出発点となった名著、柳田男の『遠野物語』によって全的に有名になった。詳しい記述は111話にある。

デンデラ野と異界

かつてこの地は、60になった老人たちが食い扶持を減らすために追いやられたという棄老伝説(姥捨て)の地であった。似たような伝説を持つ地名に、山形県の「じゃがらもがら」などがある。

とはいっても、老人たちはこの野原に追いやられてもすぐに死ぬことは適わないので、この地に借小屋を作り、間は自分のを耕しに出て、静かに死を待ったとされる。このため、現在でも遠野市近辺では仕事に行くことを「ハカダチ(墓を発つ)」、仕事を終えて帰宅することを「ハカアガリ(墓から上がる)」と言う。

つまり、このデンデラ野に追いやられた老人たちは、生きてはいてもその時点で「死人(墓に入った故人)」になるのである。デンデラ野は墓場であり、集落に隣接してはいても死人の世界なのである。事実、このデンデラ野は人から数メートルも離れていない高台にある。

現在はこのデンデラ野跡には仮小屋が再現されており、観光地として訪れる人が後を立たない。

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