太田山神社とは (オオタサンジンジャとは) [単語記事]

太田山神社とは、北海道久遠郡せたな町にある、猿田彦大神を祀る神社である。北海道本島にある神社の中では最も西にあり、それ以上に本殿までの道程が非常に危険であることで有名である。

概要

▲初っ端からこれである

北海道本島最西端の尾花岬から道道740号沿いに5km程度南に下ったところに最初の鳥居があり、そこから山を登っていくことで本殿に到達することができる…のだが、普通にハイキングの感覚で訪れると度肝を抜かされるであろう。

まず初っ端から平均斜度45°の階段が参拝客を阻んでくる。この急勾配に加えて一段の幅が狭く、足元に気を付けながら上っていかなければならない。当然ながら、足を滑らせて転落しようものなら死ぬ。

階段を上りきっても、まだまだ道程は続く。ブヨ・蚊・ハチ・マムシ等が大量に湧く、獣道も同然の山道をひたすら登っていく。この周辺はヒグマの生息地でもあり、万一襲われた場合は死ぬ。

険しい山道を乗り越えた先には簡易な橋があり、これを渡ると最後の難関である北尋坊の崖が立ちはだかる。本殿に辿り着くためには、設置された鉄輪を使ってこの断崖絶壁を7mほど登らなければならない。もちろん落ちたら死ぬ。

以上のような、修行にも等しい命懸けの道程を乗り越えて本殿に辿り着くことができれば、奥尻島をも望める眺望と、何物にも代えがたい達成感、あるいは来た道を戻っていかなければならないという絶望感が待っている。

上記いずれの場合も、道道740号の一部が狭隘路になっているため、自動車の場合は走行注意。

なお、最寄りの高速道路のICは、道央自動車道の八雲 ICである。国道 277号経由で熊石方面へ向かい、その後国道229号を北上して大成地区から1のルートを利用すると良いだろう。八雲 ICから太田山神社までは約62kmである。
2のルートを利用する場合は国縫ICでも良い。国縫ICからだと約66kmである。