葵・善鬼とは (アオイヨシキとは) [単語記事]

「葵・善鬼」（あおい・よしき）とは、川上稔の鈍器小説「境界線上のホライゾン」に登場するパン屋兼軽食屋「青雷亭（BLUE THUNDER）」の女主人である。人妻そして二児の母。

「葵・善鬼。ヨシキって呼ばれてる。──まだまだ動けるもんだねえ」

概要

自動人形P-01sが店員として働いている「青雷亭（BLUE THUNDER）」の主人。たびたび「青雷亭の女主人」として登場するが、長らく名前が不明の人物だった。

「だったら気が済むまでやりゃいいさ。目玉焼きだってなかなか奥が深いしね」

三河消失の責任を押し付けられて自害する予定だったP-01sことホライゾン・アリアダストが救出された後のお祭りにて、葵・喜美と葵・トーリの姉弟の母である事が解った。なお本多・正純は、葵・喜美に言われるまでは気付かなかった。しかしその際も名前は不明のままで、4巻＜中＞にて「葵・善鬼」が名前である事が判明した。

※挿絵登場も4巻が初。

出身はIZUMOで、オリオトライ・真喜子の先生でもある「ミツ」が母親。ホライゾン・アリアダストの実母とは友人の間柄で、高等部に上がる際にIZUMOを離れたホライゾンの母と久しぶりの再会を果たした際に、ホライゾンの母が松平・元信の子を宿しているのを知り、二人で極東各地を水戸黄門ばりに旅してまわったことがある。ちなみにこの旅の際に葵・善鬼のお腹には葵・喜美が仕込まれている状態だった。何この妊婦二人旅。

※葵・トーリは武蔵に来てから仕込んだらしい。

自らの子供である全裸と狂人の姉弟の止め役を務めている浅間・智のことを信頼しており、何かと立場の関係で足踏みする智の背中を押すような助言をする。智からは「トーリ君と喜美のお母さん」と呼ばれている。また浅間・智の両親とも親交があり、浅間・智の母である浅間・詠のことを「詠さん」と呼ぶ。当然ではあるが全裸女装はおろか、賢姉ですら頭が上がらない。店にくる客からは「開いた服から見える背中がセクシー」と評判である。川上稔世界におけるカーチャン系の人物で相応にまともではあるが、万引き小僧を捕まえた際に全裸で逆さ吊りにして服をオークションで叩き売ったり、油性墨汁で腹に“負け犬”と書いたり、盗んだパンを食べたら五秒で下痢になる呪い（提供：浅間神社）を仕込んだりとリアル侍な行動を取る。やはりあの子供たちにしてこの母有りである。

旦那は里見教導院からIZUMOに修行に来た小野・忠明で、自らは伊東一刀斎の一番弟子で師と共に諸国を放浪した際は師に挑まんとする者の相手をしていたと言う小野・善鬼を襲名し、一刀流の秘伝書をかけた弟弟子の神子上典膳（後の小野忠明）との決闘に敗れて落命した逸話の歴史再現で旦那に敗れた為、現在は襲名を解除して、ホライゾンの母の警護役を務めた縁から「葵」の姓をもらい、「葵・善鬼」と名のっている。そこいらの経緯はトーリ達には話していない。