通貨バスケット 単語

ツウカバスケット

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通貨バスケットとは、経済学の用である。

概要

定義

通貨バスケットとは、2つ以上の外通貨を一定割合で混合させて作り出す仮想通貨のことをいう。

通貨バスケット制とは、固定相場制中間的為替相場制や「変動相場制のなかの管理変動相場制」の一種であり、通貨バスケットと自通貨名目為替レートの変動を抑制する制度である。

貿易量などによって2つ以上の外貨を混合させる

通貨バスケットを作り出すときは2つ以上の外通貨を一定割合で混合させる。

どの外通貨を「2つ以上の外通貨」に選ぶのか、あるいは2つ以上の外通貨の構成率をどうするのか、といったことは貿易量などによって決めることが一般的である。

計算例

通貨バスケット制を採用したAのことを考えてみよう。

Aゼニーという通貨を採用していて、1ゼニーを通貨バスケット1単位と交換できるとする。

通貨バスケットの70ドル、20ユーロ、10日本円とする。

1月1日の通貨バスケット1単位を「70+20+10=100」と計算して100と表現する。

4月1日になるまでにドル安が進み、ドルユーロに対して5安くなり、ドル日本円に対して10安くなったとする。ドルユーロに対して5安くなったというのは、「1ドル=1ユーロが1ドル=0.95ユーロ(1.0526ドル=1ユーロ)になった」ということと同じである。ドルが円に対して10安くなったというのは、「1ドル1円が1ドル=0.9円(1.1111ドル1円)になった」ということと同じである。このため4月1日の通貨バスケットは「70+20×1.0526+10×1.1111=102.1630」と計算して102.1630と表現できる。

A通貨の1ゼニーと交換できる通貨バスケット1単位は、1月1日から4月1日にかけて100から102.1630に増加した。Aにとって2.163%の自通貨高になった。


※この項の資料・・・日本経済新聞2010年6月22日記事exit

通貨バスケット制は、固定相場制と為替バンド制と管理変動相場制に分かれる

通貨バスケットと自通貨名目為替レートの基準値を発表し、そこからの変動を1以内程度に厳しく抑制する制度を「通貨バスケット制による固定相場制」という。

通貨バスケットと自通貨名目為替レートの基準値を発表し、そこからの変動を1える程度に緩く抑制する制度を「通貨バスケット制による為替バンド制」といい、中間的為替相場制の1つになる。これの採用例は2021年現在シンガポールである。

通貨バスケットと自通貨名目為替レートの基準値を発表せずに秘密のままにして、その基準値から極端に変動することを抑制する制度を「通貨バスケット制による管理変動相場制」といい、変動相場制の1つになる。これの採用例は2014年11月以前のロシアである[1]

通貨バスケット制の長所

通貨バスケット制を採用する場合、通貨バスケットが2つ以上の外通貨で構成されているため、ある1つの通貨が急に変動してもが緩和されやすい。

関連項目

脚注

  1. *大和投資信託の記事exit
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