高潮(たかしお)とは、台風の気圧や暴風などによって潮位が上がり、海水が海岸、堤防を乗り越え、沿岸部に浸水する自然現象、またそれによる自然災害である。
なお、高波とは波高が高くなることであり、高波と高潮は厳密には異なる現象だが、高波高潮として並列表記されることが多い。
高潮は今日では高潮によって起こる災害を指すことが多い。高潮の発生は、台風による気圧低下とそれによる海面の吸い上げ、また地形的な問題によって起こる海水の吹き寄せなどが合わさって起きる。更に干満など潮の満ち干も大きく影響し、悪条件が重なると海水が沿岸部に浸水し歴史的な大水害を起こす。
その破壊的な威力は津波に匹敵することもあり、かつては高潮も津波の一種として暴風津波だとか風津波とか言われたこともあった。また、英語ではtidal waveというがこれも津波のことを指していた(今日tsunamiが国際的な呼称となっている)。
日本で代表的な高潮災害といえば伊勢湾台風であり、伊勢湾岸や三河湾岸を中心に大洪水を招き、5000人以上の犠牲者を出した。また、第一、第二の室戸台風や歴史的にはシーボルト台風、安政江戸台風などが高潮により、死者数3000~1万人以上の大災害となっている。ここ近年では、岡山や香川で深刻な高潮被害を出した2004年の台風16号や大阪府などで記録的な暴風となった2018年の台風21号、そして世界ではフィリピンのレイテ島で壊滅的な被害を出した2013年台風30号やフロリダに深刻な高潮被害を出したハリケーン・イルマなどが挙げられる。これらの台風は共通点として非常に強い勢力で上陸し気圧が低いこと、そして大潮の時間と重なっていたことが挙げられる。10気圧下がれば海水面は10センチ上昇するため、気圧が低いほど脅威となる。
ちなみに伊勢湾台風の時は吸い上げ、巻き上げ、暴風、湾入地形など悪条件が重なり3~4mという高さとなり、風速も相俟って破壊的な威力となり、周囲を壊滅状態に陥らせた。その2年後、第二室戸台風によって大阪でも深刻な高潮被害が発生、また過去には東京湾や玄界灘でも壊滅的な高潮被害が起きている。そのため、大都市部では巨大な防潮堤と耐高潮対策の水門を築いており、実際2018年の台風21号ではその役割が発揮された(第二室戸以上の高潮が確認されていたらしい)。
そして高潮被害は水が退いた後にも地中に塩分が残り深刻な塩害を起こす。したがって、農地などは根本的な土壌の入替や改良が必要になるなど壊滅的な打撃を受けることが多く、高潮が頻発する地区では予め耐塩性の高い農作物を植えている地区もあったりする。
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最終更新:2025/02/12(水) 20:00
最終更新:2025/02/12(水) 19:00
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