大阪とは (オオサカとは) [単語記事]

大阪とは、日本の地名の一つ。及び、地名から転じて姓の一つである。

「大阪」、及び「大坂」の表記をする地名は全国に見られるが、一般的には近畿地方にある日本で2番目に巨大な都市圏（京阪神大都市圏）の中心地、大阪府と大阪市を指す事が多い。この項目では、主に近畿地方の地名の「大坂→大阪」について述べる。

なお、大阪の地理・文化については大阪府や大阪市の項目を参照のこと。

地名としての「大坂→大阪」

大阪の前表記である「大坂」の名は、浄土真宗の僧である蓮如が室町時代に用いたのが初とされている。

もともとこの地は「なにわ」（難波、浪速、浪花など）と呼ばれていたが、当の蓮如がこの地に石山本願寺を建立し、寺内町を形成したことで「大坂」の名が定着したという。蓮如の前は「小坂」と表記することもあり、「大坂」ともども「オザカ」と呼ばれていた。

その後、石山本願寺が延焼して取り壊され、跡地に豊臣秀吉の手によって大坂城が建設された。
大坂の陣を経て江戸時代になると、「大坂」という表記は「土に反る（還る）」と読めてしまうことから縁起が悪いとされ、「大阪」の表記が生まれたといわれている。「阪」の字は、「坂」の最古の異体字である。

明治維新の後、政府によってこの地に「大阪府」が置かれた。「大阪」表記が正式なものとなったのはこの時である。