健文の公開手記 生放送

タケフミノコウカイシュキ

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解説

健文の開手記(たけふみのこうかいしゅき)日本ライトノベル作家美濃健文開した彼の手記である。それは2014年3月1日より書きつづられているようであるが、本当の所いつかかれたものであるのかよくわからないようだ。

過去参照

健文の開手記以前に、彼はあるやりとりを行っている。

健文の公開手記 全文

やあ、この手記を手にとった君、君だ。

実はぼく、人を探している。

千尋という人を、知らないか?

うさぎみたいな子だ。知っている?知らない?

見かけたことはない?

どんなことでもいい。知っていることがあったら、ぼくに教えてほしいんだ。

ぼくはどうしても、その人に会わなければいけないんだ。

君にとってその人は何なのかって?

それを今言葉にすることは、できないよ。

言葉にすれば、きっとそれがまた何かを曇らせてしまうからだ。

だからぼくは、ただ静かに彼女を探すことになった。つまり、歩くということだ。

君はその人を憎んでいるのかだって?

どうしてそんなことを言うんだ?

憎む理由がいったいどこにあるんだ?

本当に、ぼくは何も憎んでいない。

もうすこし手がかりが欲しい?そうだな…。

とても彼女は、大きな人だった。すごく、本当に。

それだけはよく覚えている。

だけど、じつはぼく、ずっと眠ってたんです。どれくらい眠っていたのかも、わからないくらい。

が覚めたら、彼女はいなかった。べつに、悲しいとか、寂しいとか、思わなかった。

ただ彼女は、何かの必要のために、どこかに消えたんだ。そういうことが、彼女の置手紙に書いてあった。

もう会えないのではないか?

あなたはまだをみているのではないか?

そんなことはない。ぼくはすっかり元気だよ。

ぼくは元気さ。いつも通りに。

なあ、さっきから気になっていることがある。

君達は、どうしてそんな悲しい顔をしてぼくを見るんだ?

手記を開してから、ぼくのことが心配だという便りをいくつかもらった。

その気持ち、感謝するよ。だけど心配はいらない。

ぼくはこれから、ある手がかりをめる。

どうもこの先に、めったに人の立ち入らない深い迷宮があるらしい。

そこは人の体が役に立たない、暗黒無音世界であり、言葉と文字だけがを開くという。

不思議な話だ。いったいどんなことになるのだろう。

ぼくはあれから少しだけ考えた。

きっと千尋(いや、もう名前はわからない)は、ぼくの言葉に、言葉で答えようとしたのだ。

それが彼女の中の何かをはちきれさせた。

言葉をつかってはいけなかったのだ。それでも、気持ちを交換するためには言葉が必要になる。

組み立て、にこだわったときから、迷宮がはじまる。

きっとここはそんな迷路だと思っている。

ここに来る前に、時計に寄った。なんでも王女に、の管理をまかされているそうだ。(王女?なんのことだろう)

おしゃべりなを連れた、小柄な青年だった。には入るべきではないと、何度も聞かされた。

「何かがある、と思わせるだけで、何の価値もない世界」なのだそうだ。

彼に尋ねた。どうして「何もない」とわかるのか?

彼はきっと、に入ったことがあるのだろう。そして、気が済むまで何かを探したのだ。

そして、何もなかった。

「彼には」見つけられなかったのだ。

では、ぼくは、何かを見つけられるのか?

ぼくは、「彼には」見つけられなかったものが見つけられるのではないだろうか。

彼はそこまで話したぼくに、大きなで(急に大を出されて驚いた)忠告した。

もがそのように思うから迷宮なのです」

ぼくは彼に返した。だから、探検なのではないか?それが発見ではないか?

もっとも、彼の伝えたいことはよくわかっている。十分に。(わかってないといわれることも含めて)

彼は人間だ。だから何かを守らなければいけなかった。そのために、の番人にならざるを得なかったのだ。

きっとぼくは、人間ではない。おかしな話だが、そんなことを感じている。つまり、ぼくには守るものがない。

それなら、彼の分身として、ぼくが何かを見つけてあげることが、彼を救うことにもなるのではないだろうか?

おしゃべりなが、お菓子をくれた。(あと何か、難しいことを話していたが、すぐ思い出せない)

は言葉を話すものだったのか?ぼくが眠っている間に、何かが変わってしまったのだろうか…?

に入ってからもう2週間になるだろうか。

たしかにこれは、気の滅入りそうな場所だ。奇怪なことばかりが起こる。

それでいながら、常識を疑われるのは自分である、という具合だ。

(そう、たとえば小便を漏らした子供に「お兄さんはなんで漏らさないの?」と聞かれてしまうように)

それでも時間をかけると、歩き方の「コツ」だけはわかってくる。

ようは、ここはいつもと発想が「逆」なのだ。

「歩きたい」と思うのであれば、足を止めることを考える。

「何かを考えたい」と思うのであれば、思考のスイッチを切ってみる。

何かが気になったら、それを「見ない」ようにしてみる。(すると見えてくる)

そんな調子がわかってくると、これはこれで居心地がいい。

ただし、どっぷり浸かってしまうのも危険だと思える。だから危険なのだろう。

どこかに自分が持っていた正常な感覚を残しつつ、の感覚にも慣れる。

それは登山のようだ。そういえば、猛兄さん元気だろうか。

ぼくはもともと、千尋という人を探してこのへ入った、記憶がある。

記憶?それはどこの記憶だろうか。

ぼくはあわてて、持ってきたはずのスケッチノートを開く。

自分が何者であったか、何を考えていたのか。どんな物語を考えていたか。

文字を追って、ようやくちぎれかけた記憶が再びつながってくる。

なるほど、これが時間というものか。

このは3人で入るものだという噂を聞いた。なんでも天国にいけるのだそうだ。

何もない」はずの場所に、そんな噂が立つのも不自然ではないか?

それは単純に、ここが樹海のような場所だ、という意味ではないだろう。

おそらくここでは何度も、人が何かを冒してきたのだ。

そのような歴史を持っている。

ふと見た木の枝に、人の衣類らしきものがかかっていた。

ぼくはいったい、どうかしてしまったのだろうか?

心は今も、ぴんぴんしている。

次々といろんなかんがえがうかんでくる。

それでもふしぎなことに、

それをつかまえるものがない。

みみからこえがきこえる?

だいじょうぶぼくはげんきだ。

ぼくはとしよりにかわってしまっただろうか?そんなことはなかろう。

だがまちがったことに、かがみをもってこなかった。だからきっと、としよりになった。

なにをしているのか、ちょっとおもいだすことがむずかしくなってきた、きがする?

だが、ひとはわすれないように、めもをのこす。だからめもをみている。

めもをわすれることがないように、ひもでくくりつけている。だからおきるとまず、めもをみる。

さんもじかいてある。ひとのなまえだろう、

そう、そう。そう。そう。おぼえてる。わすれてない、

これいりぐちか?わからない?あえてのぞむところだが?

きぶんしだいで、ひきかえすこともできるのだよ?

あとすこしで、ほんがくずれてしまうよ?

おなかはへってない。

(つづく)

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  • 1 ななしのよっしん

    2014/03/01(土) 03:15:17 ID: JQiba769Nb

    人探しには心当たりがあっても安易に教えてはいけないらしい
    そいつがストーカーだったなんて事もあるようだからね
    そういう時は探されてる人にその情報を教えてあげるのがよさそうだ
    健文がストーカーか?
    それは分からないよ(悲しい

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  • 2 近代文学

    2014/03/01(土) 17:48:06 ID: yzdEUsPDc7

    健文さんはストーカーにはならないよ
    というか、そうさせるつもりないよ
    そうでないとあまりにかわいそうすぎる・・(ノД`;)・なんとかしよう

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