アーマード・コア フォーミュラフロントとは、フロム・ソフトウェアから発売されたPS2およびPSP向けのメカカスタマイズシミュレーションゲームである。
タグは[ACFF]。PS2版は『インターナショナル』バージョンとされ、PSP版で収録できなかった数多くの要素が収録されている。
カスタマイズロボットアクションゲームとして確固たる地位を確立したアーマードコアシリーズ内では異色のシミュレーションゲーム。
シリーズ時系列としてはアーマード・コア ナインブレイカ―と同時期(パーツ性能が一緒)であるが、ゲームの内容は機動兵器アーマード・コアを操るパイロット(レイヴン)稼業ではなく、「フォーミュラ―フロント」というアーマード・コアを扱った興行の1チームに所属し、参加させるアーマード・コアの構築を一手に担う設計技師(アーキテクト)であるという点が最大の特徴。
題名の通り、アーマード・コアがスポーツのような興行競技として扱われるという世界観のため、ダークだった他シリーズよりもポップであり、ライトである。さながらアーマード・コア版グランツーリスモといったイメージで概ね正しい。
ゲーム内容もグランツーリスモ(4以降)におけるB-specに近い。プレーヤーは操作を行わず、シリーズ恒例のパーツ組み換えによるカスタマイズ(アセンブリー)の他、その機体を動作させるA.Iのロジック構築も行う。このA.I構築は30秒間における一定の動作パターンが入力された「チップ」を入れ替えるというもので、機体特性とチップ順序の磨り合わせの奥深さはこのゲーム最大の魅力である。
ストーリーは特にないが、チーム同士の戦いの結果・チーム撤退・買収・新規参入・挑戦状等がニュースとして日々飛び交う忙しい毎日を送ることとなる。スポーツチームシミュレーションとしての世界観がばっちりと組まれているといっていいだろう。実況・カメラワークといった観戦するための要素への評価も高い。
PS2版では、野球のペナントレースのように一定期間を戦い抜くモードや、1対1限定だったPSP版と異なり、異なる機体同士の5on5という試合形式が導入されている。これにより、アセンブリーはもちろんのこと、A.I相性を考慮した対戦順の読み合いといったより戦略性が生まれた。
本作の評価は芳しくない。理由は、実践派(レイヴン)がアクションゲームを期待した経緯があるためである。特に、機体設計はそこそこに、技量による力技で攻略するスタイルのプレーヤーには極端にウケなかった。
しかし、機体構築をパラメーターから凝ることのできる理論派(アーキテクト)なシリーズプレーヤーが主なファンとなっており、パーツ毎の特性・存在意義を他の要素と絡めて見出す魅力に目覚めたプレーヤーからの評価は高い。
人を選ぶゲームであることは確かであるが、アーマード・コアの型を破った良作である。惜しむらくは、通信対戦を充実させづらく、そのゲーム性を発揮しづらいことか。
数分でよくわかるフォーミュラ―フロントの概要(公式PV)
数分でよくわかるフォーミュラ―フロントの世界観(MAD)
熱心な交流戦も行われている。
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最終更新:2025/12/11(木) 16:00
最終更新:2025/12/11(木) 16:00
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