『機動戦士Vガンダム』とは、1993年に放映されたサンライズ制作のテレビアニメである。
通称V(ブイ)ガン。宇宙世紀ガンダムシリーズの一つ。
| 総監督 | 富野由悠季 |
|---|---|
| キャラクタ デザイン |
逢坂浩司 |
| 音楽 | 千住明 |
| 制作 | サンライズ |
| 製作 | サンライズ テレビ朝日 |
| 話数 | 51話 |
1985年の機動戦士ガンダムΖΖ以来となる、ガンダムのテレビアニメシリーズ。
ZZ以来のTVシリーズとして再び新規層・子供向きを意識して制作されており、時代的にも『F91』から再び一世代近い未来となり、内容的にも過去の宇宙世紀作品の知識がなくてもあまり問題はないようになっている。主人公の年齢も従来より若く(13歳)、多数の装備とパーツを持つ主役機Vガンダム等は当時流行していたRPGも意識したものと言われている。
また、それまでガンダムシリーズを支えていたと言える『SDガンダム』の客層を吸い上げることも意図しており、SD側のキャラモチーフとしてVガンダムをしばらく使用させないなどの処置をとっていたことでも知られる。
が、蓋を開けてみるとギロチンによる処刑シーンがあるなど残酷な描写も多く、さらに後半に向けては、宗教戦争や民族紛争などの問題が色濃く反映されていったため、当初の対象である子供達には受けずに従来通りの一定以上の年齢層が中心客層となった。
作品の結果自体はそれほど悪くなかったものの、大目標であった子供達の獲得を再び狙うべくガンダムシリーズは脱宇宙世紀を決意し、あの『Gガンダム』が誕生することになる。
地球連邦政府の衰退とともに地球支配を離れ、独立の道を歩み始めたコロニーの独立国家が地球圏の支配を競い合う宇宙戦国時代。地球支配を企むザンスカール帝国(サイド2)は、マリア主義を掲げ地球侵攻を開始する。その戦闘に巻き込まれ、抵抗組織リガ・ミリティアで闘うことになる主人公ウッソ・エヴィンの物語。
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実は制作時、富野由悠季監督は鬱病だったという。事実、Vガンダム終了後数年はあまり表に出る仕事をしておらず、その出来も賛否両論のものが多い。
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富野作品にアレな設定、展開は付き物ではあるが(故に、これら全てが問題というわけでもない)、Vガンダムは特にバンダイからの玩具面等の要求が強く、半ばヤケクソで作っていたようだ。おかげで子供向けアニメにしては描写が生々しく、真に迫るものがあった。監督自身、「本作は当時のサンライズのドキュメンタリーだったのでは?」という意見に対して「全くそうだったんですよ」と10年後のインタビューで語っている(ササキバラゴウ著「それがVガンダムだ」)。
が、それでもそこそこの人気は出たので、「ガンダム同士で殴り合い」というもっとぶっ壊れた設定を持つ『機動武闘伝Gガンダム』が生まれる事になる。そして富野由悠季は今川泰宏に監督を任せ、TVから暫く姿を消す(その間の様子はエッセイ「ターンエーの癒し」に詳しい)。
バイク戦艦に関しては当時のスポンサーの偉い人に「戦艦を出せ」と言われた富野が「戦艦が地上で飛ぶならば、バイクだって空を飛んでもいいでしょう」と言ったところ「飛ばしてよ」、更に本当にバイク戦艦でいいのかと確認すると「かっこいいじゃないですか」と予想の斜め上の反応を示されてしまい、更にバイク戦艦を登場させねば降板させる、と強権発動されてしまい、あの地球クリーン作戦が実行された、という経緯がある。しかし、相手はサイコガンダムを大真面目にΖガンダム案としていた人間なのだから、これじゃ自分から地雷を踏みにいったのと同j(ry
アニメの放映に併せて、当時コロコロコミックと人気を競ったコミックボンボンにおいて漫画が掲載された。
しかしこのコミックボンボン版、コミカライズを担当した岩村俊哉氏によって
富野監督もビックリの凄まじいアレンジが施されている。
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…と、例を挙げればキリがないほど、すがすがしいまでの原作無視っぷりである。
作者の名誉のために補足しておくが、コミカライズを担当した岩村俊哉氏は他にもゲーム版ガンダムF91の良質なコミカライズ等を担当しており、決して作者の力量が足りなかった訳ではない。
本編の陰鬱さを吹っ飛ばす勢いで爽快な活躍を見せるウッソや、TV版とは対照的にまともな活躍をみせるウッソの父親、カテジナがいないおかげで最後までライバルであり続けるクロノクルなど、ある意味TV版に対して挑戦的なまでのアレンジが施されている。
「ガンダム神話ゼータ―ガンダム新世代の鼓動」に載っている当時の編集長のインタビューによると、「TV作品のストーリーそのままでは、読者に対して難解だと思ったので、コミック版はオリジナルのものを変更した」との事。
ただのネタ漫画と思われがちではあるが意外と見所は多く、派手でわかりやすい必殺技を駆使しつつも戦争の悲惨さもきっちり描いており、展開の支離滅裂さに目をつぶれば、そこそこ見れる作品にはなっている。
近年のガンダムやロボットアニメ関連のゲームでは不遇な扱いを受けている印象が強い。特に宇宙世紀などの時間軸が再現されている作品の場合、最も未来かつ離れた時代であることが扱いを難しくしている面もある。
SFC時代は放映終了後もあってか作品単独でゲームが発売されたり、SDガンダムシリーズやザ・グレイトバトルシリーズそしてスパロボシリーズにも参戦していたりと、後のG、W程ではなくても割と良い扱いを受けていた。PSやSSの時代でもスパロボやGジェネシリーズでもしっかり参戦しており、特に不遇な扱いは受けていなかった。
PS2のGジェネNEOではルート分岐によってはVメインのシナリオがあり、V2ガンダム(特にアサルト、アサルトバスター)が破格の強さを誇る機体に化け、更には専用のMAP兵器デモとフロスト兄弟と死闘を演じるムービーが用意されてるなど、かなりの優遇を受けていた。(但し、シュラク隊が全員リストラされてる面もあるが…)
続編のSEEDではシナリオは一つしかないが、V2は弱体化の調整を怠ったのか相変わらずの強さを誇り、更には換装システムのおかげで簡単にアサルトバスターになれるというサービスまで受けている始末である。
なお「SDガンダムフォース 大決戦! 次元海賊デ・スカール!!」に登場する敵キャラクターのデザインもVガンダムのザンスカール帝国のMSが採用されている。
しかし「UCガンダム作品集大成」を謳い文句にしたクライマックスUCに完全スルーされてしまい、PS2から未だにスパロボにお呼びがかからない事とA.C.E.シリーズにも参戦していない事もあり、不遇を受けてるイメージが強く付き纏っている。特にクライマックスUCでスルーされた事実は強烈なインパクトを残した。
しかし、近年のガンダムゲームではVSシリーズや無双シリーズでも参戦するようになり、ゲスト参戦といえどアサルトサヴァイヴにも登場したりと徐々に持ち直している傾向にある。
コミュニティが……無い? おかしいですよ!
1st - Z - ZZ - V - G - W - X - ∀ - 種 - 種運命 - 00 - AGE - BF
CCA - F91 - 0080 - 08 - 0083 - G-SAVIOUR - IGLOO - UC - ORIGIN
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最終更新:2025/12/23(火) 07:00
最終更新:2025/12/23(火) 06:00
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